映画「昭和残侠伝 一匹狼」


高倉健                         池部良

今回は佐伯清監督1966年製作「昭和残侠伝 一匹狼」をピックアップする。
“昭和残侠伝”シリーズ第3弾の本作は、「日本侠客伝 白刃の盃」と同じ千葉県銚子を舞台にしている。当時の量産期に同年に撮られている事から “二本撮り” だったのかと推測してしまう。本作の視聴はDVDだが、ポジテレシネのガンマ調整をしてない為か、ラストの斬り込みは暗くて見えなかった。劇場スクリーンを想定したポジフィルムをそのままテレシネしてDVDにするのは止めてもらいたい。特に旧来のタングステン焼きポジフィルムは全体が黄色くなる。


藤純子                         扇千景、高倉健

【ストリー】
昭和初期。銚子に近いある漁港町。間もなく近づくマグロ漁を前に、他の網元をつぶして、マグロを独占して、ひともうけしようと企んだ網元川鉄一家は、暴力と札束で網子を着々自分の傘下に収めていた。老舗の網元、浜徳の主人浜田勇吉(御木本伸介)も、浜徳を助ける潮政一家の貸元秋津政太郎(島田正吾)も、川銀一家にほとほと手を焼き、はやる子分の気持を抑えるのに必死だった。元、関東島津組の幹部だった武井繁次郎(高倉健)が、政太郎の家に住みついたのはこんな時だった。繁次郎は、川銀の仕打ちに腹をたてるのもさることながら、昔の親分を暗殺した刺客桂木竜三(池部良)が、川銀一家にわらじを脱いだということを聞き、復讐の機会を狙っていた。そしてこの港町で公演している女剣戟五月不二子(雪代敬子)一座に働く、昔の弟分弁慶松(小島慶四郎)も、繁次郎を助け竜三の動静を見守っていた。そんなある日、川銀の貸元銀五郎(河津清三郎)は、仲買人まで買収しようと計り、防ごうとした政太郎を手下に射殺させた。いきりたつ潮政一家の子分達をなだめ、自分にまかせてくれといったものの、繁次郎の心は重かった。繁次郎が初めて惚れた小料理屋の女主人美枝(富司純子)は、竜三の妹だった。そして竜三も仁義をわきまえたいい男だった。この場を丸く収めたいと繁次郎は、浜徳のために大洗の木崎親分(高木二朗)に頼み、やっとのことで網子を貸してもらった。それを聞いた銀五郎は、浜徳の漁船の焼打ちにかかる一方、竜三に繁次郎を斬ることを命じた。心ならずも竜三を倒した繁次郎は、その足で川銀一家になぐりこんだ。川銀一家の子分を斬りまくり、浜辺を逃げる銀五郎を一刀のもとに斬り倒した。すべてが終った。呆然と立ちつくす美枝の前を、繁次郎は警官にひかれていった。見送る美枝の眼は、いつしか涙にぬれていた。


島田正吾、高倉健                               伊藤慶子、河津清三郎

題名:昭和残侠伝 一匹狼
監督:佐伯清
企画:俊藤浩滋、吉田達
脚本:松本功、山本英明
撮影:林七郎
照明:川崎保之丞
録音:加瀬寿士
美術:藤田博
技斗:日尾孝司
編集:長沢嘉樹
音楽:菊池俊輔 主題歌:「昭和残侠伝」高倉健
フィルム:富士フィルム
現像:東映化学工業
製作主任:武田英治
助監督:内藤誠
スチール:遠藤努
出演:高倉健、池部良、藤純子、扇千景、島田正吾、曽根晴美、河津清三郎、雪代敬子、潮健児、佐藤晟也、御木本伸介、山浦栄、菅原壮男、土山登志幸、山之内修、沢彰謙、松平峯夫、藤山竜一、小島慶四郎、北山達也、加賀屋玉之助、中村竹弥、佐藤京一、北川恵一、大前釣、ミスター珍、河合絃司、佐川二郎、高木二朗、志摩栄、久保一、杉義一、北峯有二、日尾孝司、水城一狼、伊達弘、片山滉、伊藤慶子、小塚十紀雄、山田甲一、岡野耕作、斉藤力、沢田浩二、須賀良、田川恒夫
1966年日本・東映東京撮影所/シネスコサイズ・カラー90分35mmフィルム
昭和残侠伝 一匹狼 -DVD-
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高倉健、藤純子