映画「白昼の無頼漢」

白昼の無頼漢白昼の無頼漢
丹波哲郎                       中原ひとみ

今回は深作欣二監督1961年製作「白昼の無頼漢」をピックアップする。
本作は、深作欣二監督が東映の企画部長から「シルバーウィークの番組に穴が開くのでギャングものを1本、2週間で撮って欲しい」と依頼され、スタンリー・キューブリック監督「現金に体を張れ」を意識して作られたと思われるフィルム・ノワールである。

白昼の無頼漢白昼の無頼漢
久保菜穂子

【ストリー】
駐留軍のジェット基地出入りの宮原(丹波哲郎)は、かねてから頭に描いていた計画を実行にうつすため、四人の人物を古城のような別荘に招いた。基地に勤務する黒人兵トム・トウェイン(アイザック・サクソン)。基地でラジオ店を経営する金山正夫こと韓国人洪全成(春日俊二)。不良アメリカ人夫妻ジョン・ケンデイ(ダニー・ユマ)とアン(ラビィン・シェルトン)の四人である。宮原は妻の亜紀(久保菜穂子)とその弟三郎(曽根晴美)を紹介し、四人の前歴を披露した。どれもこれも屑ばかりだ。宮原は基地周辺に根を張るやくざ芝山(沖竜次)の仲介で趙から金を借り、金山とケンデイは護送車の通過時刻を確認。また、セスナを飛ばして機上から護送車の進行経路を航空写真に収めた。だが、人種的偏見からくるケンデイの黒人トムに対する仕打ち、トムがアンに寄せる好色な目付き、宮原は仲間割れの危険を感じて、二人の融和を図るため、特殊バーから混血娘の花子(中原ひとみ)を引き抜いてトムに当てがった。一方、芝山は自分の弟を殺した脱走兵のトムを探していた。決行の日は来た。花子は通行止めの標識によって護送車を誘導した。アンは色仕掛けで運転手をおびき出し、宮原達は運転手を殺し、金袋を亜紀の車に移した。その時、宮原達の行動を監視していた芝山一味が襲って来た。アンはその弾丸に倒れ、花子は亜紀と金袋を乗せたまま何処かへ持ち去った。引揚げた一同は、ケンデイが亜紀と肉体関係から二人だけの密計があったことを知って殴り殺してしまった。その夜、再び芝山達の襲撃があった。トムはその騒ぎに失踪した。宮原は、トムが花子と共に基地演習場外のゴースト・タウンに逃げたことを知った。一方、花子のために山小屋に閉じこめられた亜紀は、逃れて芝山達に寝返った。宮原と三郎はゴースト・タウンにトムと花子を追いつめた。その時、芝山一味が亜紀の案内で襲って来た。しかたなく宮原は、トムと手を握り芝山一味をダイナマイトで全滅さした。トムは一切の金銭的欲望を失っていた。ただひたすらに花子との生活を考え、香港へ脱出することだけを考えていた。だが、宮原は金の一人占めを図って、トム殺害の機を狙っていた。しかし、宮原には油断があった。瀕死の重傷の中で、亜紀はダイナマイトを抱きながら宮原、トム、三郎のところに転がりこんだ。ダイナマイトの爆発に皆消し飛んだ。一人生き残った花子と札束だけが、死の町にポツンと残っているだけだった。

白昼の無頼漢白昼の無頼漢

題名:白昼の無頼漢
監督:深作欣二
企画:大賀義文
脚本:佐治乾
撮影:星島一郎
照明:原田政重
録音:大谷政信
美術:近藤照男
編集:田中修
フィルム:富士フィルム
現像:東映化学
音楽:河辺公一
製作主任:渋谷幹雄
助監督:田口勝彦
スチール:遠藤努
出演:丹波哲郎、中原ひとみ、曽根晴美、久保菜穂子、八代万智子、春日俊二、沖竜次、須藤健、柳永二郎、亀石征一郎、久地明、ダニー・ユマ、アイザック・サクソン、ラビィン・シェルトン、サイ・ティラー
1961年日本・ニュー東映/シネスコサイズ・モノクロ82分35mmフィルム
白昼の無頼漢 [DVD]
本作はゲオ宅配レンタルでご覧になれます。

白昼の無頼漢白昼の無頼漢
丹波哲郎

映画「ジーンズブルース 明日なき無頼派」

ジーンズブルース 明日なき無頼派ジーンズブルース 明日なき無頼派
梶芽衣子                       渡瀬恒彦

今回は中島貞夫監督1974年製作「ジーンズブルース 明日なき無頼派」をピックアップする。
本作は、梶芽衣子さんが主題歌「ジーンズ・ぶるうす」も歌ってくれるバイオレンスロードムービーだ。強盗しながらの逃避行は「俺たちに明日はない」に影響がないとは思えないが、モチーフが東映的フィクションになっている。それより内田良平さん、川谷拓三さん、室田日出男さんのお馴染みの悪役ぶり、事故現場を通り掛かり車に轢かれてしまう「太秦ライムライト」の福本清三さんが嬉しかった。

ジーンズブルース 明日なき無頼派ジーンズブルース 明日なき無頼派

【ストリー】
都心のバーの一室。バーのママ・聖子(梶芽衣子)は、自分の体に貧りつく中年男のマスター(菅貫太郎)を無表情で見つめている。彼女は、こんな毎日の生活に厭きが来ていた。マスターが留守のある日、聖子はレジから札束をワシ掴みにすると、駐車中の車に飛び乗り走らせた。チンピラ・片桐次郎(渡瀬恒彦)は、殺し屋の片捧をかついで高利貸しを殺したが、自分も殺されそうになったので、彼らが高利貸しから取り上げた500万円を盗むと、自動車に飛び乗り、逃走した。郊外の十字路で、聖子の乗る車と、次郎の乗っている車が衝突してしまった。二人はお互いにいがみあったが、この事故で急停車した車をみつけると、二人はその車に飛び乗りハイウェイを猛スピードで走らせた。大金を持ち逃げされていきり立つ殺し屋のボス・本郷(内田良平)と、本郷の手下・早川(室田日出男)と石松(川谷拓三)、高利貸しを騙した女・マリー(加納えり子)たちは、次郎の足どりを追った。初めての夜、聖子と次郎はモーテルで一夜を過した。欲望をむき出しにして次郎は聖子に迫ったが、彼女の激しい抵抗にあった。翌日、追手に発見された二人は、コンテナの中に逃げ込んだが、そのまま舞鶴まで運ばれてしまった。舞鶴につくと二人は咄嗟にバイクにまたがり逃走した。そして雪山でハンターから猟銃を手にした聖子と次郎は、急に気が大きくなり、ガソリン・スタンドや、やくざの賭場などを次々に襲い、銃を乱射した。やがて二人は、次郎の故郷の山陰へ向った。ところが、山陰に先廻りしに本郷たちは、次郎の妹・百合子(堀越陽子)を脅かして次郎をおびき出した。そして現われた次郎を本郷たちは、滅多打ちにした。不穏な空気を察知してかけつけた聖子は、銃で本郷たちを散らし、瀕死の次郎を手当した。この間にも、数十人の警官隊が、刻々と二人に迫っていた。聖子は、百合子の目前で、痛みに絶えきれず苦悶を訴える次郎の心臓を一撃した。一瞬、聖子の目は涙で曇るが、やがてやり場のない怒りが爆発して、じわじわと包囲の輪を縮めてくる警官隊に銃を向けた……。

ジーンズブルース 明日なき無頼派ジーンズブルース 明日なき無頼派
川谷拓三、内田良平、室田日出男

題名:ジーンズブルース 明日なき無頼派
監督:中島貞夫
企画:日下部五朗、佐藤雅夫
脚本:金子武郎、中島貞夫
撮影:増田敏雄
照明:金子凱美
録音:溝口正義
美術:吉村晟
装置:山田久司
衣装:松本俊和
記録:梅津泰子
編集:神田忠男
音楽:井上忠夫 主題歌:梶芽衣子「ジーンズ・ぶるうす」
現像:東映化学
助監督:土橋亨
スチール:中山健司
出演:梶芽衣子、渡瀬恒彦、内田良平、室田日出男、川谷拓三、加納えり子、堀越陽子、橘真紀、菅貫太郎、山本麟一、曽根晴美
1974年日本・東映/シネスコサイズ・カラー91分35mmフィルム
ジーンズ・ブルース 明日なき無頼派【DVD】
本作はゲオ宅配レンタルでご覧になれます。

ジーンズブルース 明日なき無頼派ジーンズブルース 明日なき無頼派
梶芽衣子、堀越陽子

映画「ずべ公番長 夢は夜ひらく」

ずべ公番長 夢は夜ひらく
大信田礼子
ずべ公番長 夢は夜ひらくずべ公番長 夢は夜ひらく
夏純子                        藤圭子

今回は山口和彦監督1970年製作のデビュー作「ずべ公番長 夢は夜ひらく」をピックアップする。
本作は、大ヒットした藤圭子さんの「夢は夜ひらく」を主題曲に、大信田礼子さん演じる影山リカが暴れるの女番長”シリーズ第1作だ。

【ずべ公番長 シリーズ】
1970年「ずべ公番長 夢は夜ひらく
1970年「ずべ公番長 東京流れ者
1971年「ずべ公番長 はまぐれ数え唄
1971年「ずべ公番長 ざんげの値打ちもない
以上の4本が山口和彦監督、大信田礼子さん主演で作られた”お色気アクション”ものだ。

ずべ公番長 夢は夜ひらくずべ公番長 夢は夜ひらく
ずべ公番長 夢は夜ひらく
ずべ公番長 夢は夜ひらくずべ公番長 夢は夜ひらく
宮園純子、梅宮辰夫                谷隼人、大信田礼子

【ストリー】
世間は女ネリカンと呼び、すべ公たちが泣いて震える不良少女の矯正機関である赤城学園を仮退学したばかりの影山リカ(大信田礼子)は、一度はまともな職についてみたものの周囲の風当が強く飛び出してしまう。あてもなく新宿をふらつくリカに、キャッチバーを紹介したのは綱夫(左とん平)と名のる男だった。偶然にもこのキャッチバー“紫”のママ梅子(宮園純子)は赤城学園の出身で、長子(橘ますみ)、マリ(賀川雪絵)、ミツ子(集三枝子)ら学園出身のずべ公をホステスとして使っていた。また綱夫の女房長子は、リカと学園で共に助けあってきた仲間だった。一方、この辺一帯をナワ張とする大羽興業は、LSDやマリファナを密輸してヒッピーに売りつけ、金が払えなくなると売春をさせていたが、最近は、梅子の店に目をつけ、ことあるごとに目を光らせていた。ある日、マリの妹で、大羽興業から追われていた、麻薬中毒のヒッピー、バニー(五十嵐純子)をリカがかくまったことから、ことが荒だち、日増しにいやがらせがエスカレートしてきた。リカを救うため、梅子は三百万円の借金をしたものの、高利貸しが大羽(金子信雄)と結託していたことから梅子は窮地に追い込まれる。そんな梅子の姿を見たリカは、自から体を張って大羽興業にのり込んでいくが、逆にはずかしめられてほうり出されてしまう。その頃、マリはバニーを探し出すがバニーはすでに大羽の手によって殺されていた。梅子は、店の権利と引き換えにバニーの遺体を引き取る。バニーの通夜の日、一人日本刀を取り出し、大羽興業に向う梅子と肩を並べるのは出所して来た、恋人の慎二郎(梅宮辰夫)だった。そして、リカたちグループもその後を追った。

ずべ公番長 夢は夜ひらくずべ公番長 夢は夜ひらく
金子信雄(中央)                                                           坊屋三郎

題名:ずべ公番長 夢は夜ひらく
監督:山口和彦
企画:吉峰甲子夫
脚本:宮下教雄、山口和彦
撮影:仲沢半次郎
照明:川崎保之丞
録音:小松忠之
美術:北川弘
記録:宮本依子
編集:長沢嘉樹
音楽:津島利章 主題歌:藤圭子「圭子の夢は夜ひらく」挿入歌:藤圭子「命預けます」ゴールデンハーフ「黄色いサクランボ」
フイルム:冨士フィルム
現像:東映化学
助監督:深町秀煕
スチール:加藤光男
出演:大信田礼子、橘ますみ、宮園純子、夏純子、賀川雪絵、集三枝子、金子信雄、藤圭子、谷隼人、南利明、左卜全、鈴木やすし、坊屋三郎、曽根晴美、梅宮辰夫、左とん平
1970年日本・東映/シネスコサイズ・フジカラー87分35mmフィルム
ずべ公番長 夢は夜ひらく [DVD]
本作はゲオ宅配レンタルでご覧になれます。

ずべ公番長 夢は夜ひらく
宮園純子

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