映画「不良番長 口から出まかせ」


山城新伍、安岡力也、梅宮辰夫              菅原文太 

今回は野田幸男監督1970年製作「不良番長 口から出まかせ」をピックアップする。
梅宮辰夫さん主演の不良番長シリーズ第10弾は、1971年の正月映画である。
1970年は不良番長シリーズが5作品も制作された。
本作より梅宮辰夫さんと山城新伍さんのコンビでコメディ要素が増幅され、1971年から”東映ポルノ”をスタートする前哨戦としてのエロ(乳首解禁)が入って来た。この年に大映は倒産し、日活が製作転換(ロマンポルノ)をする事になり、日本映画が壊れ出す転換期だったのかもしれない。

※1971年「温泉みみず芸者」が初めて”東映ポルノ”としてフィチャーされた。


大信田礼子                         山城新伍、上田吉次郎、梅宮辰夫、大信田礼子、ルーキー新一

【ストリー】
太平洋横断をこころみた神坂(梅宮辰夫)以下、バクダン五郎(山城新伍)、ジャブ(ルーキー新一)、アパッチ(安岡力也)等カポネ団の一行は、一路アメリカ大陸をめざし漂流の旅を続けるが、流れついた所が大阪に近いある漁村。がっかりしたのも束の間、この村、男たちが遠洋漁業に出はらって残っているのは海女ばかり、早速村長のお浜(清川虹子)、娘のワカメ(時美沙)から大歓迎をうける。ところが、そこへ大阪の愚連隊でエースの鉄(曽根晴美)を団長とするジャンボ団が乗り込んできた。神坂は巧みに話を持ちだしジャンボ団をなだめにかかった。ジャンボ団と協力体制をひいたカポネ団は、ジャンボ団の本拠地釜ヶ崎に村の娘たちを使ったヌーディストクラブとは名ばかりの売春クラブを開設。たちまち評判を呼び大ウケとなったが、ある日、鉄が誘拐してきた製薬会社社長の娘マリ子(大信田礼子)のことが発端で両グループは再び対立してしまう。そしてジャンボ団は売上金を持ちだして姿を消し、村の娘たちに逃げられ無一文になった神坂らは、社長の父親(永井秀明)に反抗して生きるマリ子の話しから、その製薬会社が麻薬を扱っていると知ってユスリを計画するが、会社のバックについている関西挺身会に睨まれて駄目になってしまった。マリ子のヒントで東京本社でさぐりを入れることにしたカポネ団は元船員の沢田(渡瀬恒彦)をメンバーに加え新宿に帰ってきた。神坂のカンは的中し、街でひろった製薬会社の社員の話から再び麻薬ルートの話をかぎつけ人事部長を脅し、モニター重役として会社のもぐり込みに成功する。社内の噂で、ある病院に監禁されているマリ子の恋人松永(北川恵一)を助けた神坂は、彼から麻薬ルートに関する一通のメモを手にいれ、その核心に迫った。製薬会社会長江藤の出入りする料亭に張り込んだ神坂は、そこで偶然にも江藤を仇とするネリカン時代のダチ公武田(菅原文太)と再会。新たに武田をメンバーに加えたカポネ団は一挙に戦いを挑むが、挺身会の飼い犬となったジャンボ団に唯一の生き証人松永を殺されてしまい、さらにマリ子の父親までが内紛がもとで命を絶った。挺身会にことごとく痛めつけられたカポネ団は、オートバイで挺身会に殴り込んでいった。


ルーキー新一、山城新伍、大信田礼子、梅宮辰夫、安岡力也         ルーキー新一

題名:不良番長 口から出まかせ
監督:野田幸男
企画:吉田達
脚本:山本英明、松本功
撮影:稲田喜一
照明:大野忠三郎
録音:井上賢三
美術:江野慎一
装置:吉田喜義
装飾:田島俊英
擬斗:日尾孝司
記録:勝原繁子
編集:田中修 主題歌:梅宮辰夫「番長シャロック」「ダイナマイト・ロック」
音楽:八木正生
フィルム:富士フィルム
現像:東映化学
進行主任:坂本年文
助監督:三堀篤
スチール:藤井善男
出演:梅宮辰夫、山城新伍、大信田礼子、菅原文太、安岡力也、ルーキー新一、曽根晴美、渡瀬恒彦、内田朝雄、上田吉次郎、玉川良一、園佳也子、清川虹子、悠木千帆(樹木希林)、芦屋小雁、芦屋雁平、宮内洋、団巌、若水ヤエ子、小林千枝、時美沙、永井秀明、北川恵一、小林稔侍
1970年日本・東映東京撮影所/シネスコサイズ・カラー86分35mmフィルム
不良番長 口から出まかせ -DVD-
本作はゲオ宅配レンタルでご覧になれます。


清川虹子                        曽根晴美 

安岡力也、ルーキー新一、梅宮辰夫、山城新伍       不良番長 口から出まかせ

映画「不良番長 猪の鹿お蝶」


梅宮辰夫                      千葉真一、曽根晴美

今回は野田幸男監督1968年製作「不良番長 猪の鹿お蝶」をピックアップする。
1969年1月に公開された本作は、梅宮辰夫さん主演の不良番長シリーズ第2弾になる。
前作のスマッシュヒットにより制作され、全16作のシリーズ化となった。



菅原文太                       宮園純子

谷隼人、夏珠美                   克美しげる

【ストリー】
神坂(梅宮辰夫)の率いる不良グループは、新宿を根城に、悪事を働いていたが、暴力組織に殴り込みをかけたことから刑務所入りとなってしまった。それから5年。再び沙姿に出た神坂たちは、女を喰いものにする音楽舞踏研究所を開いた。彼らの目的はスカウトした女性を踊り子にしたてて海外に売りとばすことだった。ある日、神坂は、ゴーゴー喫茶の踊り子奈々子(賀川雪絵)を引抜いたことから、住田組の福田(曽根晴美)や、関東挺身会の挑戦を受けた。度重なるいやがらせに発憤した神坂は、住田一家に乗りこんだが、バックの関東挺身会会長大場(河津清三郎)に、軽くあしらわれる始末だった。その夜、一家の賭場に足を入れた神坂は、いかさま博奕を見破った女札師・猪の鹿お蝶(宮園純子)に助けられた。やがて、神坂の舞踊研究所は住田一家の迫害にあって困窮するようになった。資金源に苦しむ神坂グループは、車を盗んだ。ところが、それは大場の車で、そこには、重要書類が置き忘れてあった。それは、関西の総会屋小日向(水島道太郎)が国原建設をゆするために使う決算書だった。国原建設の経理部員(三原葉子)を抱込み、事の一部始終を知った神坂は、国原(永井秀明)との取引に成功した。だが、意気揚々と引上げる神坂は、一家に襲撃され、弟分の五郎(克美しげる)が小日向の息子であることが分った。五郎の自供により、書類を奪い返した住田一家は、国原を脅迫した。神坂はその様子を撮影したフィルムをもとに、一家の上前をはねようとしたが、仲間を殺されてしまった。復讐に立上る神坂にお蝶も合流。オートバイで関東挺身会へ乗り込んだ仲間たちは、拳銃で、火焔放射器で、敵を絶滅させるのだった。


梅宮辰夫、由利徹                   三原葉子

題名:不良番長 猪の鹿お蝶
監督:野田幸男
企画:吉田達、矢部恒
原作:凡天太郎
脚本:山本英明、松本功
撮影:山沢義一
照明:大野忠三郎
録音:小松忠之
美術:江野慎一
装置:吉田喜義
装飾:武井正二
擬斗:日尾孝司
記録:勝原繁子
編集:祖田富美夫
音楽:八木正生
フィルム:富士フィルム
現像:東映化学工業
進行主任:清河朝友
助監督:山口和彦
スチール:丸川忠士
出演:梅宮辰夫、千葉真一、菅原文太、宮園純子、谷隼人、夏珠美、橘ますみ、曽根晴美、克美しげる、団巌、三原葉子、賀川雪絵、由利徹、水島道太郎、河津清三郎、沢彰謙、左とん平、大泉滉、沼田曜一、永井秀明、相馬剛三
1968年日本・東映東京撮影所/シネスコサイズ・カラー89分35mmフィルム
不良番長 猪の鹿お蝶 -DVD-
本作はゲオ宅配レンタルでご覧になれます。


梅宮辰夫                    宮園純子、梅宮辰夫

映画「四畳半色の濡衣」

四畳半色の濡衣四畳半色の濡衣
美保純                       ひし美ゆり子

今回は向井寛監督1983年製作「四畳半色の濡衣」をピックアップする。
本作は、ピンク映画界の重鎮にして獅子プロダクションの代表であった向井寛氏が「ピンクのカーテン」で人気沸騰の美保純さんをヒロインに起用した”東映ポルノ”だったそうだが、文芸色彩が強い作品で全くいやらしさはない。ピンク映画では有り得ないセット撮影も見事である。

四畳半色の濡衣四畳半色の濡衣

【ストリー】
昭和7年。夏のある日、遊廓の並ぶこの界隈には、ひどく不似合いな洋装の娘が、旭楼に訪ねてきた。
その娘は、朝子(美保純)といって年齢は十八。旭楼の主人夫婦、源造(永井秀明)とみね(楠田薫)は、久しぶりの上玉なので、六百円の現金を手渡した。朝子はその金をすぐに電信為替で、ある病院に送った。旭楼には年齢順に、政江、宮子、はな、たみ、久子、ふみ子、ゆきという女郎がいる。年かさの連中にいじめられながら耐えに耐え、やがて朝子は、水揚げされた。ある日、久子とケンカして階段を転げ落ちた朝子は、かつぎこまれた近くの杉山病院で、そこの跡取りの若い医師・昭彦(村嶋修)の治療を受けた。朝子が退院して間もなくのこと、病弱のゆき(伊藤公子)が喀血した。そのゆきに客を取らせようとする源造。往診にかけつけた昭彦は、怒って自分の財布を投げつけた。ゆきが息を引きとったのは、それから間もなくのことだった。女郎なんて死んでも葬式さえしてもらえない!あまりの悲しみに号泣する朝子を抱きしめる昭彦。二人は初めて激しい愛に燃えた。五日も旭楼に居つづける昭彦に、杉山夫妻は早く手を切れと怒り狂うが昭彦は耳を貸さなかった。やがて昭彦のフィアンセ美佐が、朝子のもとにやってきた。昭彦に近づくな、と迫る美佐に、女郎たちがいっせいに悪態をついた。数日後、人目を盗んで廓を抜け出した朝子は、昭彦と落ち合って、安宿に身を隠し、命のかぎり愛し合った。その足で二人は朝子の母・美代のいる精神病院を訪れた。美代は夫・篠原清治がアカの嫌疑を受けて、拷問の末、獄死して以来、気が狂っていたのだ。旭楼に帰った朝子は宮子が訪ねてきた恋人と心中事件を起こしたとき、憲兵に逆らったことから、捕えられ、父同様の責め苦を受けた。許されて旭楼に戻った朝子に、昭彦の父・杉山が多額の手切れ金を持ってきた。そこに電報--。シノハラミヨ、シス。すべては終った。朝子は女郎たちに札束を分け与えると、赤い長襦袢のまま、白一色の雪の戸外へ歩みだし、そして消えた。

四畳半色の濡衣四畳半色の濡衣
ひし美ゆり子                      美保純

題名:四畳半色の濡衣
監督:向井寛
企画:大曲暎一、佐野日出夫
原作:野坂昭如
脚本:阿部桂一、片岡修二
撮影:鈴木史郎
照明:近藤兼太郎
録音:岩田晃(映広音響)
美術:白岩重春
化粧:小堺ナナ、福島きよみ
衣装:松川好伸、福島源治(冨士衣装)
記録:美沢京子
編集:酒井正次
音楽:芥川たかし
現像:東映化学
製作主任:西田洋介
助監督:中山潔、滝田洋二郎
出演:美保純、村嶋修、ひし美ゆり子、谷川みゆき、伊藤公子、里見和香、植村由美、砂塚秀夫、山谷初男、根上淳、永井秀明、楠田薫
1983年日本・東映/ビスタサイズ・カラー83分35mmフィルム
四畳半色の濡衣 [DVD]
本作はゲオ宅配レンタルでご覧になれます。

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