映画「横浜暗黒街 マシンガンの竜」


菅原文太、三益愛子                  中島ゆたか

今回は岡本明久監督1976年製作「横浜暗黒街 マシンガンの竜」をピックアップする。
本作は、岡本監督のデビュー作で、兇悪ギャング母子が、ハマを牛耳る組織から15億円の麻薬を強奪し、マシンガンの竜と関わる人々が全員死んでしまうという展開になる。マシンガンの竜がマザコンという設定が目新しい。菅原文太さんと母子コンビを組む三益愛子さんのほか、(敬称略)千葉真一、田中邦衛、岩城滉一、中島ゆたか、江波杏子、室田日出男ら豪華キャストが集結している。


江波杏子                          小池朝雄

【ストリー】
横浜暗黒街を牛耳る大組織・睦連合から、大量の麻薬を横取りした矢吹竜太(菅原文太)とマサ(三益愛子)は、強奪、殺人を平気で行なう兇悪なギャングの母子である。15億円にも及ぶ麻薬を、マサは2年後に香港でさばくつもりなのだが、めぐみ(中島ゆたか)という情婦を囲い、次郎(千葉治郎)、光一(岩城滉一)をはじめ多数の子分をかかえている派手好みで遊び人の竜太は、マサに内証で除々に麻薬を持ち出して金に替えていた。しかし、竜太の行動を知った睦蓮合の幹部・大門(中野英治)はニューヨークからバラキの舎弟分の殺し屋2名を呼び寄せ竜太を狙わせた。次々と子分を殺され、やがて身の危険を感じた竜太は、自ら微罪を名乗り出て刑務所に入った。だが、刑務所内にも殺し屋が入り込み、さらに担当の刑事・荒尾(小池朝雄)までが大門の子飼いと知った竜太は身の縮まる思いをする。そんな竜太に正体不明の海老名(田中邦衛)という囚人が近づいた。一方、竜太の留守を守るマサは、睦連合と警察から鋭い追求を受けた事が原因で心臓発作で死んでしまった。マサの死を知った竜太は、海老名の協力を得て脱獄し、海外逃亡すべく、昔なじみの小松(千葉真一)に偽のパスポートを依頼した。だが、小松は海老名を麻薬捜査官と見破り、怒った竜太は海老名を射殺した。そして、竜太を追っていた荒尾刑事を捕えた竜太は、麻薬を隠し場所から運び出す手伝いをさせたうえ、殺した。一方、竜太が麻薬を持って高飛びするのを知った睦蓮合は、殺し屋を総動員して竜太を追跡した。孤立無援となった竜太は昔の情婦・里子(江波杏子)に密航船の手配を頼み、彼女の指示によって竜太とめぐみは小津湊へ向った。しかし、里子は竜太を逃がした後、睦運合の殺し屋の前で自害した。別々にタクシーに乗り込み目的地に向う竜太とめぐみ。その後を殺し屋たちが追った……。


田中邦衛、菅原文太                   石橋蓮司

題名:横浜暗黒街 マシンガンの竜
監督:岡本明久
企画:俊藤浩滋、太田浩児
脚本:松田寛夫
撮影:飯村雅彦
照明:川崎保之丞
録音:井上賢三
美術:中村修一郎
装置:畠山耕一
装飾:米沢一弘
美粧:井上守
美容:宮島孝子
衣裳:福崎精吾
擬斗:日尾孝司
刺青:毛利清ニ
ファッション・コーディネーター:北本正孟(菅原文太)
記録:山内康代
編集:戸田健夫
音楽:青山八郎 挿入歌:チェリー・ボーイズ「いとしのエンジェル」
現像:東映化学
進行主任:志村一治
演技事務:山田光男
助監督:福湯通夫
スチール:加藤光男
出演:菅原文太、岩城滉一、千葉治郎、江波杏子、中島ゆたか、三益愛子、千葉真一、田中邦衛、小池朝雄、室田日出男、葉山良二、山本麟一、中野英治、石橋蓮司、相馬剛三
1976年日本・東映東京撮影所/シネスコサイズ・カラー94分35mmフィルム
横浜暗黒街 マシンガンの竜 -DVD-
本作はゲオ宅配レンタルでご覧になれます。


今井健二、石橋蓮司                   菅原文太

菅原文太、中島ゆたか             横浜暗黒街 マシンガンの竜

映画「集団左遷」

集団左遷集団左遷
中村敦夫、柴田恭兵、河原崎建三            柴田恭兵、中村敦夫

今回は梶間俊一監督1994年製作「集団左遷」をピックアップする。
本作はバブル崩壊直後の大手不動産会社を舞台に、社員のリストラを強引に進めようとする会社側と見限られたサラリーマンたちが、意地とプライドを賭けて危機に立ち向かっていく姿を描いたものだ。90年代に入り東映は、アニメーション映画のヒットは続けるものの、劇映画のヒット作が出ず、日本映画の一時代を画した任侠映画が「首領を殺った男(1994年/監督:中島貞夫  出演:松方弘樹)」の興行不振を持って製作を中止した。それに代わる新路線としてサラリーマンを映画館に呼び込む”サラリーマン路線”を看板にしようと企業のリストラをテーマに本作の製作を決めた。しかし興行は大惨敗に終わり、路線化は中止された経緯がある。

集団左遷集団左遷
津川雅彦                         高島礼子

【ストリー】
バブル絶頂期に抱えた大量の不動産物権並びに余剰人員により企業経営の危機に瀕していた太陽不動産では、副社長である横山(津川雅彦)の提案により、大胆なリストラ計画が実行された。《首都圏特販部》という新規事業部を創設、そこに50人の余剰人員を送り込み、達成不可能な販売目標を課して人員削減を図ろうというものである。本部長にと横山から名指しされたのは、かつて横山の目にあまる不正を直訴しようとしたが揉み消された経歴を持つ篠田洋(中村敦夫)。その他、バブル期には活躍したがトラブルを抱え、総務部へ左遷されていた滝川(柴田恭兵)、娘の結婚を控え退職間近の花沢(小坂一也)、妻、良子(佳那晃子)の癌を機に家庭人間となった柳町(河原崎建三)らが送り込まれた。その中でかつて横山の愛人だったという今村春子(高島礼子)だけが唯一、自ら進んでやって来ていた。いったんは退職を考えた篠田は本来の仕事に目覚め滝川らと共に攻勢に転じるが、営業予算も宣伝費もゼロ、おまけに横山とその一派の執拗な嫌がらせに合い、秘かに情報も漏れて契約寸前の仕事を横取りされたりと、業績は一向に上がらない。だが、滝川が元恋人だった住宅情報誌の編集長・原俊子(萬田久子)に頼んで書いてもらった記事により、特販部が″左遷集団″としてセンセーショナルに扱われたことで逆に世間の注目を浴び、特販部内は活気づいていく。滝川は大型ディスカウント店チェーンのオーナー・藤尾(伊東四朗)に接近し倉庫と社員寮の契約を進めていくが、娘の将来のためにと横山のスパイとなっていた花沢が、社員寮として契約してもらおうとしていた厚木の分譲地に火を点けてしまい、篠田の必死の消火も空しく20戸のうち5戸が消失してしまう。事情を知った滝川は自分の過ちに気づいた花沢を連れ藤尾の元を訪ね、何とか契約にこぎつけることが出来たが、目標の売上には結局届かなかった。予定通り特販部員の首切りを主張する横山に対し、篠田は会社再建には特販部のような社員こそ必要で、自分の利益のみを考える役員こそ解任すべきだと主張。春子の証言により横山の数々の不正も遂に白日のもとに晒され、横山派は一掃される。それは社長や、親会社の意向でもあった。名誉を賭けた戦いは篠田らの勝利に終わった。

集団左遷
「集団左遷」高島礼子、津川雅彦
集団左遷集団左遷
江波杏子                         萬田久子

題名:集団左遷
監督:梶間俊一
企画:坂上順
製作:佐藤和之、野村敏哉
原作:江波戸哲夫
脚本:野沢尚
撮影:鈴木達夫
照明:山口利雄
録音:林鉱一
音効:原尚 リーレコ:上田武志
美術:桑名忠之
装置:石貝桝夫
背景:松下潔
装飾:湯沢幸夫
衣裳:有馬達也
美粧:青井美和
配役:福岡康裕
記録:勝原繁子
編集:西東清明 ネガ編集:水間正勝
音楽:小玉和文 音楽プロデューサー:石川光
現像:東映化学
進行主任:菊池淳夫
製作進行:斎藤寛、原田良晴、松本佳子
助監督:香月秀之
監督助手:金祐彦、宮村敏正、山内健嗣
撮影助手:今井裕二、新妻宏昭、小林嘉弘
別班撮影:福本文一、西浦清、伊藤昭裕
撮影効果:多正行、川克憲、古川元裕
照明助手:石川末八、臼井将成、中島淳司、森野茂樹、堤義典
録音助手典佐藤聡、永井重生、新開賢
音効助手:真道正樹
編集助手典大園淳二
美術助手:福澤勝広、室岡秀信
装飾助手:片岸雅浩、高橋美香、吉田吉木
特殊効果:大平特殊通過、坂本佐幸
セット付:霜野勝行
スタイリスト:鈴木智子 (萬田久子)
ヘアメイク:馬場利弘 (萬田久子)
ヘアメイク助手:矢吹和子
車両:ホリオート
音楽事務:新井明美、薄井洋明
宣伝プロデューサー:舛添要一
宣伝担当:遠藤茂行、小出真佐樹、稲本千春、又木たみえ
スチール:遠藤功
出演:柴田恭兵、中村敦夫、津川雅彦、高島礼子、江波杏子、萬田久子、佳那晃子、神山繁、伊東四朗、小坂一也、河原崎建三、下絛アトム、北村総一朗、河原さぶ、丹波義隆、亀石征一郎、浜田滉一
1994年日本・東映京都撮影所/ビスタサイズ・カラー107分35mmフィルム
集団左遷 -DVD-
本作はゲオ宅配レンタルでご覧になれます。

集団左遷集団左遷
佳那晃子                       小坂一也
集団左遷集団左遷
伊東四朗                     津川雅彦、神山繁

映画「悲しい色やねん」


仲村トオル                       高嶋政宏

今回は森田芳光監督1988年製作「悲しい色やねん」をピックアップする。
本作は、”新しいヤクザ映画”を志向している様だが、失敗している。カタルシスが皆無であり、高揚感も同様である。”新しい”コンセプトが陳腐であり退屈する内容だった。ちなみに本作は、石田ゆり子さんのデビュー作だったそうだ。


石田ゆり子                      藤谷美和子

【ストリー】
夕張トオル(仲村トオル)は大阪のヤクザ夕張組の一人息子だが、家業を継がず銀行員として働いていた。ある日、組長の父(高島忠夫)が四国でライバルの三池組系元ヤクザと喧嘩をした。しかし、トオルの活躍でコトは大きくならずにすんだ。一方、トオルの高校の同級生で三池組の桐山恵(高嶋政宏)も無意味な争いはしたくなかった。トオルは夕張組をゲーム用品の製造会社にして後を継ぎ大きなビジネスを目指していた。恋人ミキ(石田ゆり子)の父で御殿山コンツェルン総裁(北村和夫)の援助も期待できる。夢は黒浜を日本のラスベガスにすることだった。友情厚いトオルと恵はビジネスで組みたいと考えていたが、三池組組長(小林薫)は夕張組をつぶすことしか考えていなかった。立場の悪くなった恵は襲われ、トオルの父も暗殺された。トオルは、三池のいる病院へ乗り込んで撃ち殺した。しかし、恵も堂上マコ(藤谷美和子)というトオルに異常な愛をよせる女の凶弾に倒れたのだった。


小林薫、江波杏子                  北村和夫、高島忠夫

題名:悲しい色やねん
監督:森田芳光
企画:藤峰貞利
製作:黒澤満、青木勝彦
原作:小林信彦
脚本:森田芳光
撮影:前田米造
照明:矢部一男
特機:落合保雄、度合誠司(NK特機)
録音:橋本文雄
音効:斎藤昌利 リーレコ:河野競司
美術:中澤克巳
装飾:山崎輝、小林聖樹、長谷川圭一、佐々木義博、森本常雄
スタイリスト:勝俣淳子、久我知子
衣裳:山田実
配役:飯塚滋、三沢和子
擬斗:高瀬将嗣
記録:森永恭子
編集:冨田功
音楽:梅林茂 主題曲:上田正樹「悲しい色やねん」
撮影機材:パナビジョン(三和映材社)
照明機材:トライ・アーツ
現像:東映化学
製作担当:望月政雄
製作進行:岩下真司、土門征一
演技事務:河合啓一
監督補:原隆三
助監督:鈴木元、明石知幸、篠原哲雄
撮影助手:高瀬比呂志、上野彰吾、石山稔
照明助手:高柳清一、長井広義、小川満、重田全史、平田孝浩
録音助手:柴山申広、田中靖志、横野一氏工、細井正次
美術助手:沖山真保、加藤典子 セット付:金丸浩
編集助手:田中慎二、堀口正則
音楽プロデューサー:高桑忠男
企画事務:木村典代、横田深幸
製作コーディネイター:坂東譲
ゲーム指導:野口秀明、針谷恵歴史
イラスト:上田三根子
制作協力:セントラルアーツ
スチール:井本俊康
出演:仲村トオル、藤谷美和子、高嶋政宏、江波杏子、石田ゆり子、小林薫、高島忠夫、橘ゆかり、森尾由美、秋野太作、イッセー尾形、阿藤海、上田正樹、松居一代、加藤武、北村和夫
1988年日本・サンダンス・カンパニー+東映/ビスタサイズ・カラー102分35mmフィルム
悲しい色やねん -DVD-
本作はゲオ宅配レンタルでご覧になれます。


阿藤海                        森尾由美

高島忠夫、仲村トオル                 悲しい色やねん

【追記・訃報】
映画やテレビで幅広く活躍した俳優の高島忠夫(たかしま・ただお、本名高嶋忠夫)さんが2019年6月26日午後1時1分、老衰のため東京都内の自宅で死去した。88歳。妻で女優の寿美花代((み・はなよ=88)の意向もあり、27日に自宅で密葬を行った。2人はおしどり夫婦として知られており、最期も寿美が自宅でみとった。お別れ会などは予定していない。息子の高嶋政宏(53)、高嶋政伸(52)も含めた芸能一家“高島ファミリー”として、晩年はバラエティーでも活躍したやさしいパパが静かに去った。
2019年6月29(土) 5:59配信 日刊デイリー


悲しい色やねん

撮影:前田米造氏                   特機:落合保雄氏
※キャメラは、Panaflex Golden 35mm(1,000Feetマガジン装着)

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