映画「山口組外伝 九州進攻作戦」


菅原文太                        渡瀬恒彦

今回は山下耕作監督1974年製作「山口組外伝 九州進攻作戦」をピックアップする。
本作は「仁義なき戦いシリーズ」の大ヒット以降、東映が実録ヤクザ路線と銘打ち、各地の暴力団抗争をモデルとした映画を製作した。特に同年「山口組三代目」が大ヒットし、山口組の全国進攻は実録路線の元ネタとしては最適であった為、これを題材とする映画を次々製作したが、このうち山口組の急先鋒として西日本を暴れまわった伝説の男・夜桜銀次(本名:平岡国人)をモデルとしてその一生を描いたものが本作である。
(ウィキペディア参照)


渚まゆみ                        佐藤慶

【ストリー】
夜桜銀次こと平尾国人(菅原文太)と、石野組々長・石野一郎(梅宮辰夫)は、愚連隊時代からの兄弟分であった。昭和32年3月、別府市で開催される博覧会の施設の利権をめぐって、新興石野組と旧勢力坂口組が対立した。銀次は石野が坂口組に狙撃され、重傷を負ったために、坂口組幹部を殺害し、内妻のふさ子(渚まゆみ)を伴って九州を脱出、大阪の柳川組々長・大東武司(室田日出男)の許へ身を寄せた。そんなある日、パチンコ店で暴れていたチンピラ真三(渡瀬恒彦)を引きとった銀次は、何かと面倒を見るようになった。昭和33年3月、石野は神戸兵藤組三代目・田岡一雄の盃をうけて若衆となり、兵藤組の力を借りて北九州制覇を企んだ。しかし、兵藤組七人衆の山地行雄(佐藤慶)、関本貫一(伊吹吾郎)、吉村弘(津川雅彦)、郡司正一(松方弘樹)らに低姿勢な西野を見た銭次は、彼の真意が理解できず、不愉快だった。急速に勢力を拡大してきた元達文率いる大阪双竜連合会は、大阪市内いたるところで暴虐のかぎりをつくしており、ついにクラブで遊んでいた田岡一雄に徐甲竜ら天竜会組員が喧嘩を売り、兵藤組と双竜会は真っ向から対立することになった。兵藤組系の柳川組、石野組をはじめとしてえりぬきの精鋭が秘かに大阪に集結した。そんな時、しばらく消息を絶っていた銀次が現われ、野獣のように双竜会の子分を傷めつけていった。やがて、郡司が徐を倒したことによって、この抗争も終結した。元達文が全面降伏をしたのである。警察当局の厳しい追求から逃れ、銀次は、博多の兵藤組若衆・海津健三の許に身を寄せることになった。福岡においても銀次は暴れまくった。鹿谷組々長・鹿谷弥肋の情婦・陽子を横取りし、さらに温厚な高須組々長・高須有三が後見する運送会社を破壊した。さらに、鹿谷組の賭場で侮辱をうけた鉄次は、賭場を荒しまくった。そして、恐怖にかられた鹿谷は河島組々長・河島元哉に助けを求めたため、事態は急変していった。一触即発の空気が福岡に流れた昭和36年1月16日午前11時、陽子と一緒に旅行の準備をしていた銀次は、久留米の二人の米田組々員が放った4発の銃弾に撃たれて即死した……。こうして銀次暗殺事件により史上最大規模といわれた、兵藤組九州進攻作戦の火ぶたが切って落された……。


室田日出男                       梅宮辰夫

題名:山口組外伝 九州進攻作戦
監督:山下耕作
企画:日下部五朗、田岡満、今川行雄、橋本慶一
原作:飯干晃一
脚本:高田宏治
撮影:山岸長樹
照明:中山治雄
録音:野津裕男
美術:富田治郎
装置:温井弘司
装飾:松原邦四郎
背景:西村和比古
美粧・結髪:東和美粧
衣装:松田孝
技斗:三好郁夫
記録:森村幸子
編集:市田勇
音楽:八木正生
フイルム:富士フィルム
現像:東映化学
製作主任:野口忠志
助監督:俵坂昭康
演技事務:西秋節生
ナレーション:酒井哲
スチール:中山健司
出演:菅原文太、渡瀬恒彦、渚まゆみ、伊吹吾郎、津川雅彦、堀越陽子、三島ゆり子、橘麻紀、佐藤慶、梅宮辰夫、志村喬、葉山良二、松方弘樹、内田朝雄、室田日出男、渡辺文雄、戸浦六宏、川谷拓三、志賀勝、山本麟一、片桐竜次、天津敏
1974年日本・東映京都撮影所/シネスコサイズ・カラー106分35mmフィルム
山口組外伝 九州進攻作戦 -DVD-
本作はゲオ宅配レンタルでご覧になれます。


菅原文太、内田朝雄                  菅原文太

映画「座頭市あばれ凧」

座頭市あばれ凧座頭市あばれ凧
勝新太郎                         久保菜穂子

今回は池広一夫監督1964年製作「座頭市あばれ凧」をピックアップする。
本作は、“座頭市”シリーズ”第7作目になる。初めて甲州路に足を踏み入れた座頭市が、人情味のある仏の文吉と欲の深い安五郎の対立に、善悪明確なキャラクターの対立構図で物語を分かり易くしている。

座頭市シリーズ

座頭市あばれ凧座頭市あばれ凧
渚まゆみ                         遠藤辰雄
座頭市あばれ凧座頭市あばれ凧
江田島隆                        五味龍太郎

【ストリー】
甲州の宿場外れで功名心に燃えた旅のやくざ清六(江田島隆)から、鉄砲で射たれた座頭市(勝新太郎)は、彼を救い治療費までおいて行った名も知らぬ恩人を追って鰍沢へと旅発った。鰍沢は富士川を挟んで、津向の文吉(香川良介)と竹屋の安五郎(遠藤辰雄)が対立していた。文吉は、今年も河原で花火をあげて近在の人々を喜ばせようと、江戸の花火師久兵衛(左卜全)を招き、姉娘お国(久保菜穂子)を迎えにやったのだが、市を救ったのはこのお国であった。鰍沢についてこれを知った市は、お国に厚く礼を言い、自分はしがない按摩として文吉の家に厄介になった。吃安と仇名さる安五郎は、妹お仙(毛利郁子)が代官の妻、という立場を利用して、文吉の縄張りを狙い、ことある毎に文吉に因縁をつけていた。だが、柔和な文吉は取り合わず、血気にはやる乾分をなだめていた。そんなところに清六が文吉の家に帰って来た。清六は文吉の息子で、親姉妹にさんざんの迷惑をかけて出奔していたのだった、清六は市をみてびっくりした。彼は渡世人の中で名高い座頭市を討って、男をあげようとしたのだ。だが、盲目の市は清六と会っても己を射った人間だとは、知る由もなかった。この清六が、吃安の罠にかかって捕えられた。縄張りをよこすか、清六の命かというかけあいに、市は密かに吃安宅に侵入し無事清六を救出した。吃安は、風のごとく清六を擢っていった按摩が、兇状持で有名な座頭市と知って、代官所に座頭市召捕りの願いを出した。それを知った文吉は、市の身辺を慮って、事情を明かさず早立ちさせた。邪魔者の市が去ったとみるや、吃安一家は、用心棒の天玄(五味龍太郎)を先頭に、文吉宅に殴り込みをかけた。不意討ちをうけた清六、文吉はてもなく倒された。だが、戦勝に酔う吃安宅に疾風のごとく現われたのは、怒りに身をふるわせた座頭市の姿であった。

座頭市あばれ凧座頭市あばれ凧
毛利郁子、勝新太郎                勝新太郎、左卜全
座頭市あばれ凧座頭市あばれ凧
勝新太郎                      座頭市あばれ凧

題名:座頭市あばれ凧
監督:池広一夫
企画:久保寺生郎
原作:子母沢寛
脚本:犬塚稔
撮影:竹村康和
照明:加藤博也
録音:大角正夫
音効:倉島暢
美術:西岡善信
装置:木村重雄
擬斗:宮内昌平
編集:谷口孝司
音楽:池野茂
現像:東洋現像所
製作主任:小沢宏
助監督:小沢宏
色彩技術:野本一雄
スチール:藤岡輝夫
出演:勝新太郎、久保菜穂子、渚まゆみ、五味龍太郎、香川良介、遠藤辰雄、杉田康、毛利郁子、中村豊、左卜全、香川良介、江田島隆、水原浩一
1964年日本・大映京都撮影所/シネスコサイズ・カラー82分35mmフィルム
座頭市あばれ凧 -DVD-
本作はゲオ宅配レンタルでご覧になれます。

映画「風の慕情」


「風の慕情」吉永小百合

吉永小百合                       石坂浩二

今回は中村登監督1970年製作「風の慕情」をピックアップする。
本作は、テレビドラマの著名脚本家である橋田寿賀子氏が書かれた台本を元にオーストラリア、フィリピン・マニラでロケーションを行ったサスペンスもどきの作品で、吉永小百合さんの松竹での初主演映画である。
内容は、安手の2時間テレビビデオドラマと似通る内容だが、1970年当時の為替は固定相場制であり、1ドル=360円(1949~1971年)であった事を考えると、製作費はそこそこ掛かっている。
現地スタッフ、キャストの手配など未だコーディネーター会社などなかった時代であり、機材も持ち込んだものとみられる。
また飛行機内、レストランの乱闘シーンなど、”装置”がタイトルされている事からして大船撮影所でセット撮影されている。
この時代、同じ様に少人数先鋭で過酷な海外ロケを敢行して作り上げた吉田喜重監督の「さらば夏の光」は優秀な作品であるが、製作費は本作の方が、倍以上掛かっている事は間違いない。


森次浩司(森次晃嗣)                   香山美子

【ストリー】
長谷由布子(吉永小百合)は一年ほど交際した大森源吉(入川保則)から求婚された。胸のときめくような興奮も感激もなかった。由布子にはオーストラリアに血を分けた実の姉(香山美子)がいた。しかし、時折り文通があるだけで、顔も知らない姉だった。由布子は一生の大事をきめる前に姉に会おうと思った。しかし、シドニー空港には頼る姉の姿はなく、さすがに心細くなった由布子を慰め勇気づけてくれたのは留学生くずれの西条直紀(石坂浩二)だった。彼の心遣いは次第に由布子の警戒心を解き、姉の消息探究と観光の日程が交錯する毎日が始った。そのころ旅中隣席だった商社マン郷田(森次浩司)が由布子の前に現われ、姉の手紙の代筆者が直紀であること、直紀こそ姉の消息についての謎を握る男であり、これ以上直紀と行動をともにするのは危険だと忠告した。しかし、由布子の気持は直紀に強く動いており直紀に愛を求めたが、なぜか直紀はそれを受け入れなかった。由布子は傷ついた。豪華なナイトクラブでの直紀との最後の晩餐、その時、由布子は美しい貴婦人然とした日本の女性を見た。彼女の名はゆき。直紀のかつての愛人であり、由布子の姉なのだ。この姉は、はるばる訪ねてきた妹にも会えぬ境遇に絶望していた。直紀はゆきを今でも愛していたが、そのうえ、妹の由布子まで好きになってしまっていた。由布子は再びゆきに会った。さりげない会話を交しながら、由布子は心の中で“もしや姉では”と叫んでいた。この日ゆきが失踪した。ギャングのボスの手が八方にゆきを追った。ゆきはマニラに行ったと直感した直紀は由布子とともにあとを追った。警察から水死体発見の知らせがあった。悲しい予感が的中した。ひとにぎりの愛さえ知らずに死んだ姉。由布子は夕陽が真紅に染めるマニラ湾に向って花束を投げながら、耐えていた悲しみが憤き上げてくるのを感じた。


尾崎奈々                         入川保則

渚まゆみ                     石坂浩二、吉永小百合

題名:風の慕情
監督:中村登
製作:樋口清
脚本:橋田寿賀子
撮影:竹村博
照明:飯島博
録音:田中俊夫
調音:松本隆司
美術:横山豊
装置:川添善治
衣裳:東京衣装 衣装デザイン(吉永小百合):春日潤子
編集:浦岡敬一
音楽:いずみたく
現像:東洋現像所
製作主任:沼尾鈞
監督助手:広瀬穣
制作協力:フィリピン航空
スチール:久保哲男
出演:吉永小百合、石坂浩二、森次浩司(森次晃嗣)、渚まゆみ、入川保則、尾崎奈々、香山美子
1970年日本・松竹大船撮影所/シネスコサイズ・カラー93分35mmフィルム
風の慕情 -DVD-
本作はゲオ宅配レンタルでご覧になれます。


石坂浩二、吉永小百合

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