映画「男はつらいよ・寅次郎忘れな草」


渥美清                     浅丘ルリ子(マドンナ役)

今回は山田洋次監督1973年製作「男はつらいよ・寅次郎忘れな草」をピックアップする。
第11作となる本作のロケ地は、北海道網走市、釧路市湿原、東京都品川区五反田、墨田区錦糸町などで行われ、封切り時の観客動員は239万5,000人、配給収入は9億1,000万円だったそうだ。当時のロードショー入場料金は800円、併映は「チョットだけヨ 全員集合!!(監督:渡辺祐介 出演:ザ・ドリフターズ、小鹿ミキ、寺尾聡)」であった。リリー役の浅丘ルリ子さんは、そのキャラクターのまま本作と「寅次郎相合い傘(第15作/1975年)」編、「寅次郎ハイビスカスの花(第25作/1980年)」編と最終作「寅次郎紅の花(第48作/1995年)」編の4作品に出演した。


浅丘ルリ子                    渥美清、浅丘ルリ子

【ストリー】
柴又。今日は、寅(渥美清)、さくらの父の27回忌である。“とらや”に、おいちゃん(松村達雄)、おばちゃん(三崎千恵子)、さくら(倍賞千恵子)、博(前田吟)が集って御前様(笠智衆)にお経をあげてもらっている。その時、寅が久し振りに戻って来た。だが、寅のおかげで法事はメチャクチャになってなってしまう。ある日、さくらが、満男(中村はやと)にピアノを買ってやりたいと言うのを聞いた寅は、早速、玩具のピアノを買って来て、得意満面。一同、欲しいのは本物のピアノだ、とも言えず寅の機嫌をとるが、やがてその場の雰囲気で気がついた寅、皆に悪態をついて、プイッと家を出てしまった。北海道。夜行列車の中で、派手で何処となく安手の服を着ている女が、走り去る外の暗闇を見ながら涙を流している。じっと彼女を瞶める寅。網走。ヒョンなことから寅は列車の時の女と知り合った。名はリリー(浅丘ルリ子)といって、地方のキャバレーを廻って歌っている、三流歌手である。互いに共通する身の上話をしながら、いつしか二人の心は溶け合うのだった。柴又のさくらに、北海道の玉木という農家から手紙が届いた。寅が心機一転して、玉木(織本順吉)の家で働いたものの日射病と馴れない労働で倒れてしまった、というのである。早速さくらは、北海道へ行き、寅を連れて柴又に帰って来た。
寅が柴又に戻って来て数日後、リリーが尋ねて来た。抱き合って再会を喜ぶ寅とリリー。そして、皆に心のこもったもてなしを受けたリリーは、自分が知らない家庭の味に触れ、胸が熱くなるのだった……。数日後の深夜。安飲み屋をしている母親と喧嘩したリリーは、深酔いしたままで寅に会いに来た。だが、寅がリリーの非礼を諭すと、リリーは涙を流しながら突び出て行った。翌日、寅がリリーのアパートを捜し出して尋ねるが、既に彼女は越した後だった。その日、寅はさくらに、自分の留守中にリリーが来たら、二階に下宿させるように、と言い置いて旅に出た。数日後、さくらは、リリーが寿司屋の板前(毒蝮三太夫)と結婚して、小さな店を出したことを知った。その店を尋ねたさくらは、以前とは想像もつかぬ程血色がよく、生き生きと働いているリリーを見るのだった。その頃寅は、ふたたび北海道の玉木の家を尋ねていた。晴れわたった青空、北海道にも夏が来た……。


三崎千恵子、倍賞千恵子、松村達雄、前田吟、太宰久雄    渥美清、浅丘ルリ子

題名:男はつらいよ・寅次郎忘れな草
監督:山田洋次
企画:高島幸夫、小林俊一
製作:島津清
原作:山田洋次
脚本:山田洋次、宮崎晃、朝間義隆
撮影:高羽哲夫
照明:青木好文
調音:松本隆司
編集:石井巌
美術:佐藤公信
録音:中村寛
音楽:山本直純 主題歌・唄:渥美清
フィルム:富士フィルム
現像:東京現像所
製作主任:池田義徳
製作進行:玉生久宗
助監督:五十嵐敬司
スチール:堺兼一
出演:渥美清、浅丘ルリ子、倍賞千恵子、前田吟、三崎千恵子、太宰久雄、笠智衆、佐藤蛾次郎、松村達雄、吉田義夫、織本順吉、中沢敦子、江戸家猫八、毒蝮三太夫、北原ひろみ、中村はやと
1973年日本・松竹/シネスコサイズ・カラー100分35mmフィルム
公式サイト
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浅丘ルリ子、毒蝮三太夫                 渥美清