映画「男はつらいよ・寅次郎真実一路」


渥美清、桜井センリ                大原麗子(マドンナ役)

今回は山田洋次監督1984年製作「男はつらいよ・寅次郎真実一路」をピックアップする。
第34作となる本作のロケ地は、鹿児島県枕崎市、指宿市、頴娃町、桜島、さつま湖、伊作駅、茨城県牛久沼(現:つくば市森の里付近)などで行われ、封切り時の観客動員は144万8,000人、配給収入は12億7,000万円だったそうだ。当時のロードショー入場料金は1,500円、併映は「ねずみ小僧怪盗伝(監督:野村芳太郎 出演:小川真由美、中村雅俊、松坂慶子、中条きよし、和由布子)」であった。大原麗子さんが「噂の寅次郎(第22作/1978年)」編から再びマドンナ役(別キャラクター)を演じている。
冒頭の寅次郎の夢のシーンは、松竹製作の怪獣映画「宇宙大怪獣ギララ」が登場する。本作での登場シーンは全て本編より流用されている。またラストシーンは1984年に廃線となった鹿児島交通枕崎線「伊作」駅である。


米倉斉加年               下條正巳、倍賞千恵子、太宰久雄、美保純

【ストリー】
秋のある日、とらやでは一騒動が持ち上がっていた。裏のタコ社長(太宰久雄)の娘・あけみ(美保純)が、夕食のおかずのことで夫婦ゲンカして実家へ舞い戻ってきたのだ。そんな騒ぎの中、旅から寅次郎(渥美清)が戻ってき、たらまちタコ社長といつもの大ゲンカになってしまう。とらやを飛び出した寅次郎は、上野近くの焼き鳥屋へ行き、そこで知り合った富永健吉(米倉斉加年)にごちそうになる。富永は証券会社に勤めるサラリーマンだった。ごちそうになりっぱなしじゃ申し訳ないと、後日、寅次郎は彼の会社を訪ねた。その晩も二人は例の焼き鳥屋で一杯飲んで、すっかり意気投合。酔った寅次郎は茨城県牛久沼の健吉の家にやっかいになる。翌日、彼が目を覚ました時は、もうすっかり日が高くなっていた。寅次郎が壁にかかった北原白秋の色紙をボンヤリ眺めていると、後ろで健吉の妻・ふじ子(大原麗子)の声がし、その清楚な美しさに、彼は見惚れてしまった。健吉は七時半から会議だといって、朝六時に出て行ったという。数日後、寅次郎は再び牛久沼を訪ねた。が、ふじ子の様子がおかしい。健吉が先週の金曜に家を出たっきり帰ってこないと言うのだ。何かあったらすぐ連絡しろよと言い残し、寅次郎は牛久沼を後にした。とらやに戻った寅次郎は、占いで健吉が北海道にいると出たから、探しに行くためにお金を借してくれとまた騒動を起こす。ふじ子が息子の隆を連れてとらやを訪ねて来た。二人を慰めようとする寅次郎の考えだった。とらやの人々に囲まれて、久しぶりにふじ子に笑顔が戻った。ふじ子と隆を送って行く道すがら、これからも相談相手になってほしいと言われた寅次郎は、有頂天になり、頼もしげにうなずくのだった。ある日、健吉を彼の故郷・鹿児島で見た、と耳にしたふじ子は東京を発った。それを知った寅次郎も後を追う。二人は健吉の行きそうな所をあたるが、見つけることはできなかった。柴又に戻った寅次郎は、ふじ子に恋をしている自分に気づき思い悩んでいた。もし健吉が戻らなければ、ふじ子と夫婦になれるかもとまで考え、自分の醜さに耐えきれず旅に出る決心をする。そこに不精ヒゲをはやした健吉が現れた。寅次郎は彼を叱咤し、牛久沼に連れて行く。そして、いつ帰るとも知れない旅に出た。


前田吟、太宰久雄、三崎千恵子、倍賞千恵子    吉岡秀隆、美保純、下條正巳

題名:男はつらいよ・寅次郎真実一路
監督:山田洋次
企画:小林俊一
製作:島津清、中川滋弘
原作:山田洋次
脚本:山田洋次、朝間義隆
撮影:高羽哲夫
照明:青木好文
録音:鈴木功
調音:松本隆司
美術:出川三男
編集:石井巌
音楽:山本直純 主題歌・唄:渥美清
撮影機材:パナビジョン
フィルム:富士フィルム
現像:東京現像所
製作主任:峰順一
製作進行:玉生久宗
助監督:五十嵐敬司
スチール:長谷川宗平
出演:渥美清、大原麗子、倍賞千恵子、前田吟、三崎千恵子、太宰久雄、笠智衆、美保純、佐藤蛾次郎、下條正巳、吉岡秀隆、美保純、米倉斉加年、桜井センリ、津島恵子、風見章子、辰巳柳太郎
1984年日本・松竹/シネスコサイズ・カラー107分35mmフィルム
松竹創業90周年記念作品
公式サイト
男はつらいよ・寅次郎真実一路 -DVD-
本作はゲオ宅配レンタルでご覧になれます。




大原麗子


大原麗子