映画「クレージー大作戦」


「クレージー大作戦」クレージーキャッツ

植木等                         谷啓

今回は古澤憲吾監督1966年製作「クレージー大作戦」をピックアップする。
本作は、クレージー・キャッツの”クレージー作戦シリーズ”第7弾で全14作が制作された。
撮影は、開園直後の伊豆富士見ランド、伊豆スカイラインなどでロケーションが行われ、東急東横線旧渋谷駅で発車する東急5000系は貴重な記録である。本車両は渋谷駅ハチ公口前にカットモデルが置かれている。(詳しくはこちら)


ハナ肇                       野川由美子

【ストリー】
砂走刑務所の第七号監房には、金庫破りと読唇術を得意とする大平久(谷啓)をはじめ、陣十郎(犬塚弘)、薮越与太郎(安田伸)、花見小路抜麿(石橋エータロー)、ジョージ馬場(桜井センリ)の5人組が入っていた。担当看守の加古井(ハナ肇)はバンドを作って更生指導をしようと頑張っているが、5人組には効目はない。そんな時に第七号に石川吾郎(植木等)という男が入ってきた。世界中の悪銭をかっさらおうという石川は、大平の金庫破りの腕が借りたくて、わざと捕ったのだ。目下の計画は、日本の暗黒街に君臨する“頭取(進藤英太郎)”の持つ10億円を盗むことだと言うと、大平は忽ち意気投合、他の4人も加わって、ここに6人組の義賊団が生れた。ある日、慰問演奏に外出した6人は、加古井を道連れに脱走し、途中、デパートを襲って身じたくすると頭取邸に向った……。侵入した石川と大平は殺し屋どもを片づけ、無事金庫を開けることが出来た。ところが現われたのは、石川と同じ理想を持つ美女、一匹狐の高山姫子(野川由美子)だった。姫子は頭取に捕えられていたのだ。素早く退散した石川はガッカリしてしまった。一方、加古井は、脱走幇助罪で指名手配されていることを知り、仲間に加わった。やがて、石川は日本中のギャングたちが、太平洋物産チェーン全国協議会の名で集まってくるのを知り、会場に忍び込んだ。ところが、姫子は色仕掛で頭取に近付いているのを見てびっくり。調子のいい石川は姫子をまるめ込むと、会議の内容を聞いた。それによると、頭取たちは10億円の金を車に積んで伊豆まで運ぶというのだった。石川は更にその正確な時刻を聞き出すと、姫子を浴槽に閉じ込め、仲間と共に十億円の後を追った。しかし、頭取の車の前後には殺し屋どもがガッチリ固めている。ここまではうまくいった石川たちだが、果して10億円強奪に成功するかどうか。間もなく伊豆である。


植木等、ハナ肇、谷啓                 藤あきみ

題名:クレージー大作戦
監督:古澤憲吾
製作:渡邊晋
脚本:笠原良三、池田一朗、田波靖男、坪島孝
撮影:永井仙吉
照明:平野清久
録音:増尾鼎
整音:下永尚
美術:村木忍
編集:黒岩義民
音楽:山本直純、萩原哲晶 「大作戦マーチ」
現像:東洋現像所 合成:松田博
製作担当:坂井靖歴史
監督助手:出目昌伸
スチール:石月美徳
出演:植木等、谷啓、ハナ肇、野川由美子、犬塚弘、桜井センリ、石橋エータロー、安田伸、藤あきみ、青島幸男、進藤英太郎、益田喜頓、人見明
1966年日本・東宝+渡辺プロダクション/東宝スコープ(シネスコサイズ)・カラー100分35mmフィルム
クレージー大作戦 -DVD-
本作はゲオ宅配レンタルでご覧になれます。


東急旧渋谷駅5000系デハ5001号車     伊豆富士見ランド「太陽の鐘(岡本太郎氏作)」

クレージー大作戦

映画「黒い賭博師」

黒い賭博師
冨士眞奈美
黒い賭博師黒い賭博師
小林旭                     小林旭、冨士眞奈美

今回は中平康監督1965年製作「黒い賭博師」をピックアップする。
東映のリアルな賭博ものと違いおしゃれな娯楽作品になっている本作はシリーズ化され、小林旭さん主演で「黒い賭博師・ダイスで殺せ(1965年監督:江崎実生)」「黒い賭博師・悪魔の左手(1966年監督:中平康)」が製作された。私は本作の冨士眞奈美さんが美しいのに衝撃を受けた。

黒い賭博師黒い賭博師
小林旭、横山道代                 高橋昌也、冨士眞奈美

【ストリー】
東京に舞いもどった氷室浩次(小林旭)は、以前、氷室が色々世話になったバー“トト”のママ時子(横山道代)のところに身を奇せていた。そんな時、スベニア王国大使館でレセプションが開かれ、氷室も招待客の一人として参加した。ところがこの催しは、レセプションとは名だけで、高倉商事社長、高倉(玉川伊佐男)やその子分でカード師の異名をもつ犬丸(小池朝雄)、その愛人玲子(冨士眞奈美)らが加わった大賭博会であった。氷室と犬丸の勝負は氷室の一方的な勝利に終った。その後、氷室の後を玲子が影のようにつきまとうようになった。そんなある日氷室は、賭けに負け国際賭博団マルコムの団員楊に狙われている女ニーナ(シェーリー・ヘレン)を助け、その場で楊に復讐戦を挑んだ。しかし氷室は楊のイカサマを見破れず敗れた。それ以来氷室は、楊(高橋昌也)との再戦を誓って資金集めに賭場を渡り歩く一方、相棒一六に楊の身辺を洗わせた。だが数日後、昔なじみの花田刑事が一六の死を知らせてきた。その夜氷室は再び楊と対決し、見事にイカサマを見破ったその足で氷室はニーナのホテルに向い、楊からとりかえした金を渡した。が、意外にも氷室はニーナがマルコムの情婦であり、さらに横浜に着く国際観光団にマルコムの団員がまぎれこみホテルで大賭博が催されることを知った。だが氷室を恐れる犬丸は、氷室を襲い、彼の左手を痛めつけた。当日氷室は傷ついた左手をかかえて賭場にのりこみ、見事な腕の冴えを見せた。マルコムは氷室たちを始末しようとするが、そこに花田刑事(谷村昌彦)が乗り込んできたことによりなんとかマルコムたちを撃退する。警察に連行されるマルコムたち。が、その警察は実はマルコム団の変装だったのだ。氷室は東京を離れまたあてどない旅に出ていくのだった。

黒い賭博師黒い賭博師
小池朝雄                     小林旭、冨士眞奈美

題名:黒い賭博師
監督:中平康
企画:児井英生
原作:野村敏雄
脚本:小川英、中西隆三
撮影:山崎善弘
照明:高島正博
録音:古山恒夫
美術:大鶴泰弘
特技:金田啓治
記録:堀北昌子
編集:辻井正則
音楽:伊部晴美
現像:東洋現像所
製作主任:栗橋正利
助監督:村田啓三
色彩計測:金田啓治
スチール:浅石靖
出演:小林旭、冨士眞奈美、横山道代、小池朝雄、高橋昌也、野呂圭介、益田喜頓、谷村昌彦、榎木兵衛、柳瀬志郎、玉川伊佐男、シェーリー・ヘレン
1965年日本・日活/シネスコサイズ・カラー86分35mmフィルム
黒い賭博師-DVD-
本作はゲオ宅配レンタルでご覧になれます。

黒い賭博師黒い賭博師
小林旭、野呂圭介、益田喜頓、谷村昌彦、冨士眞奈美

映画「にっぽんぱらだいす」

にっぽんぱらだいすにっぽんぱらだいす
香山美子                       加東大介

今回は前田陽一監督1964年製作「にっぽんぱらだいす」をピックアップする。
本作は、終戦直後から1958年の売春防止法発効までの遊郭を舞台に、主人公・光子(香山美子さん)と逞しく生きる女達を優しく爽やかに描いたものだが、とても丁寧な構成と展開で作られており、1945年当時の風俗を伺い知る事が出来る作品だ。ヌードシーンやセックスシーンは全く無いが、赤線の女達は充分に表現されている。溝口健二監督1956年の遺作「赤線地帯」とは違うティストで捉えた本作も良い作品だと思う。

【前田陽一監督プロフィール】
1958年4月に松竹大船撮影所に入社。吉田喜重監督、渋谷実監督に師事し、29歳の時に本作で監督デビュー。以降、喜劇映画を中心に手掛けた。
【前田陽一監督作品】
1964年「にっぽん・ぱらだいす
1965年「ちんころ海女っこ」
1966年「スチャラカ社員」
1968年「進め!ジャガーズ 敵前上陸」
1970年「喜劇 右むけェ左!」
1970年「喜劇 冠婚葬祭入門」
1970年「喜劇 あゝ軍歌」
1971年「起きて転んでまた起きて」
1971年「喜劇 命のお値段」
1971年「喜劇 猪突猛進せよ!!」
1972年「虹をわたって」
1972年「喜劇 男の子守唄」
1973年「喜劇 日本列島震度0」
1975年「三億円をつかまえろ」
1976年「喜劇 大誘拐」
1977年「坊っちゃん」
1979年「神様のくれた赤ん坊
1980年「土佐の一本釣り」
1983年「喜劇 家族同盟」
1987年「Let’s豪徳寺!」
1999年「新・唐獅子株式会社」
※1998年5月没。享年63歳。
※「新・唐獅子株式会社」は南部英夫・長濱英孝両監督が引継ぎ、無事完成・公開された。

にっぽんぱらだいすにっぽんぱらだいす
長門裕之

【ストリー】
昭和20年、アメリカをはじめとする連合軍が日本に進駐して来た。国家は、国民外交の円滑な発展を計る、という名目で、R・A・A(特殊慰安施設協会)を開設した。桜原という赤線地帯の業者、蔵本大典(加東大介)も、疎開させておいた店の女達を連れ戻し、R・A・Aで働かせていた。そんな女達の中に、まだお下げ髪の処女、光子(香山美子)もいた。然し、このR・A・Aも性病の蔓延を防ぐというG・H・Qの指令で閉鎖された。蔵本は、自分の店の女達を連れて、再び桜原に帰り、妓夫太郎の六助(柳沢真一)や女達と廓を復興し「日ノ丸楼」と名付けた。そんな時、蔵本の一人息子希典(長門裕之)が復員してきた。が、そんな父の商売を嫌って家出した。
昭和28年、世間は落着きを取戻し、赤線桜原も繁栄の一途をたどり、「日ノ丸楼」も「ハレム」と名を改めた。ハレムの馴染客で、ニワカ成金の紀ノ国屋(益田喜頓)は、その財力で光子を水揚げすると共に、老妻(浦辺粂子)の了解を得て、妾においた。そんなある日、ハレムに、卒論「日本売春史」作成のため“夜の女”の生活を体験したい、という女子大生楠千恵子(加賀まりこ)がとびこんできた。
千恵子のものおじしない発言は、女達の間に新風を巻き起した。昭和三十一年五月「売春防止法」が成立。蔵本はそのショックで世をさった。家出をしていた息子希典(長門裕之)は、そんな父の姿をみて、妻の反対を押切り、「ハレム」の後を継いだ。希典は女達のために大巾な待遇の改善をした。そんなとき、親族の反対で家を追い出された光子が舞いもどった。再び店にたった光子は、純情な学生柴田(勝呂誉)を知りしだいに心をひかれていった--。
昭和33年3月売春防止法が発効され、女たちはミス・ソープに転身していった。桜原の灯が永遠に消されたその夜、光子は毒をあおった。

にっぽんぱらだいすにっぽんぱらだいす
加賀まりこ                     香山美子

題名:にっぽんぱらだいす
監督:前田陽一
製作:佐々木孟
脚本:前田陽一
撮影:竹村博
照明:中田達治
録音:大村三郎
美術:森田郷平
編集:寺田昭光
音楽:山本直純
助監督:三村晴彦
スチール:長谷川宗平
出演:香山美子、長門裕之、加東大介、加賀まりこ、ホキ徳田、勝呂誉、益田喜頓、浦辺粂子、柳沢真一、中村雅子、岸輝子、上田吉二郎、菅井一郎、 長門勇、早川保、菅原文太、菅原通済
1964年日本・松竹/シネスコサイズ・モノクロ93分35mmフィルム
にっぽんぱらだいす [DVD]
本作はゲオ宅配レンタルでご覧になれます。

にっぽんぱらだいすにっぽんぱらだいす
浦辺粂子、益田喜頓                 菅原文太
にっぽんぱらだいすにっぽんぱらだいす
ホキ徳田                      勝呂誉
にっぽんぱらだいすにっぽんぱらだいす
長門勇