映画「不良番長 突撃一番」


梅宮辰夫                         夏純子

今回は野田幸男監督1971年製作「不良番長 突撃一番」をピックアップする。
本作は、梅宮辰夫さん主演の不良番長シリーズ第13弾になる。
カポネ団がポルノ需要に目をつけ、地元新宿を飛び出し、金比羅様で知られる四国は高松でブルーフィルム製作を試みるが、関西進出をはかる宿敵・関東挺身会と彼の地でハチ合わせ、バイクを駆っての大暴れという内容である。13作目となるとアイディアが枯渇している印象が残る作品だった。


渡瀬恒彦、佐山俊二                小林千枝、梅宮辰夫

【ストリー】
新宿で派出にやりすぎた神坂団長(梅宮辰夫)以下のカポネ団は、関東挺身会笠岡組の怒りを買い新宿を追放された。そこで神坂は、ポルノ産業で躍進を計るべく、ポルノの花形ブルー・フィルムに目をつけ、その本場四国へ旅立つことを決心する。神坂は視察のために一足先に送り込んだ石松(山城新伍)が博奕に負けて一文無しになっていることも知らずに高松に向った。一向は石投屋の娘花子(夏純子)から、地元暴力団郁田組に石松が多大な借金を残して死んでいったことを知らされる。とんだ置土産を残された神坂らは、彼のネリカン時代の友達で今は桃太郎という料理屋で板前をしている柏木勝(渡瀬恒彦)の二階に仮の住いを決め今後の作戦を検討した。一方、関西進出をはかる関東挺身会々長寺沢(安部徹)は、蜜案の目の届かない四国で拳銃製造を始めるために高松に狙いをつけたその命を受けた郁田(関山耕司)は桃太郎の土地に目をつけ、借金のかたとしてこれを奪った。そんなある日、石松が現われた。彼は借金返済のために、郁田組が作るブルーフィルムの役者として使われていたのだ。翌朝、神坂は町の権力者で花子の父親である徳之助(藤原釜足)にいきさつを話した。徳之助に頭のあがらない郁田は、一度は土地を返することを約束するが、この一件の発覚を恐れ、徳之助を殺してしまう。挺身会にさんざん痛めつけられたカポネ団の怒りが爆発。一行はオートバイで郁田、寺沢らが集まる料亭に向った。


安部徹                         藤原釜足

題名:不良番長 突撃一番
監督:野田幸男
企画:吉田達
脚本:山本英明、松本功
撮影:稲田喜一
照明:大野忠三郎
録音:内田陽造
美術:藤田博
装置:吉田喜義
装飾:佐藤義昭
美粧:須々木善三郎
美容:花沢久子
衣裳:福崎精吾
記録:宮本依子
擬斗:日尾孝司
編集:田中修
音楽:八木正生 主題歌:梅宮辰夫「番長シャロック」「ダイナマイト・ロック」
フィルム:富士フィルム
現像:東映化学
進行主任:東一盛
助監督:三堀篤
演技事務:佐々木一郎
民謡考証:草薙啓造
スチール:加藤光男
出演:梅宮辰夫、夏純子、山城新伍、渡瀬恒彦、小林千枝、鈴木やすし、安岡力也、藤江リカ、一ノ瀬レナ、地井武男、佐山俊ニ、大泉滉、立原博、関山耕司、潮健児、諸角啓二郎、安部徹、藤原釜足、藤村有弘、丹下キヨ子、左とん平、フラワー・メグ
1971年日本・東映東京撮影所/シネスコサイズ・カラー88分35mmフィルム
不良番長 突撃一番 -DVD-
本作はゲオ宅配レンタルでご覧になれます。


安岡力也、地井武男、山城新伍、梅宮辰夫、鈴木ヤスシ   鈴木ヤスシ、山城新伍、梅宮辰夫、安岡力也

映画「不良番長」


「不良番長」大原麗子

梅宮辰夫                         夏珠美

今回は野田幸男監督1968年製作「不良番長」をピックアップする。
不良番長シリーズは、当時の東映常務取締役兼企画製作本部長・岡田茂氏が、オートバイを駆使した不良映画を企画した作品で「不良番長」という題名も岡田氏の命名だった。
シリーズ作品のほとんどが、当時全盛期にあった東映の任侠映画と併映されている。本作は、不良番長シリーズ第1作で、野田監督のデビュー作でもあり、以降シリーズは16作まで梅宮辰夫さんが主演し知名度を全国的にした。

僕がテレビに出なくなった理由はハッキリしています。単純にいまの芸能界が心底、面白くないからです。最近は顔つきも物腰も柔和な芸能人ばかりが幅を利かせていて腹が立つ。そんなに庶民的になってどうするの。昭和の時代のように、圧倒的な輝きやオーラを放つ俳優が見当たらない。一流の俳優には「どこで掘り起こしてきたんだ?」と思わせるくらいの圧倒的な存在感がないといけないんだ。
商店街をブラついて、アンパンだか羊羹だかが有名な店に寄ったかと思えば、店主の能書きをひとくさり聞いて「美味しいですねぇ」なんておべんちゃらを言う。これは俳優の仕事じゃないですよ。芸能人は手の届かない存在でなければ価値がない。
フルーツと同じで高級なものは桐箱に入れて鎮座していないと。ひと山幾らの奉仕品コーナーに置かれたら、どんなに美味しくても傷んでしまう。ダイヤの原石もバラエティ番組の「ひな壇」に並んだら擦り減って輝きを失うんだ。そうなったら、テレビ局の制作スタッフと同じで、番組を成立させるための「放送要員」に過ぎません。
本音を言えば、僕も引退したいですよ。でも、このまま芸能界を去るのは癪なんです。俳優が俳優らしく生きられた昭和の芸能界に引き戻したい。俳優はCMに出演することじゃなく、芝居を見せるのが仕事。僕も俳優としての本分を全うしたい。無理かもしれないけど……、それこそが僕に与えられた最後の仕事だと考えています。
そして、自分を鼓舞するためにこう言わせてください。「がんばれ! 梅辰サン!」。
「週刊新潮」2019年3月14日号 梅宮辰夫さんのインタビューより


谷隼人                        南原宏治 

【ストリー】
盛り場新宿に、博徒、テキヤ、愚連隊のいずれの組織にも属さない不良グループがあった。リーダーは神坂(梅宮辰夫)で、イサム(保高正信)、ロクオン(小野川公三郎)、ランキング(克美しげる)、タニー(谷隼人)、お豊(大原麗子)らがそれに従っていた。彼らには恐喝、婦女暴行は日常茶飯事だった。神坂は表向きはスナツクバーのバーテンだったが、実はママ君代(泉京子)のツバメで、一方では自分が犯した女をホステスとして、昔馴染の梨枝(沢たまき)に売り渡してもいたのだ。ある日、タニーはサイケクラブで女子学生龍子(夏珠美)を知り、カモにしようとして、仲間のいるマンションに連れ込んだ。しかし、身の危険を感じた龍子は、男たちのグラスに秘かに睡眠薬を入れて、この危機を切り抜けようとした。ところが、後で現われた神坂によって龍子は意のままにされたのだった。龍子の父清之助(石山健二郎)は、榊一家の親分たが、新興暴力団大江興業に縄張りをとられ、今は残された金看板を細々と守っている男だった。清之助は、神坂を呼び出し、龍子の慰謝料を要求したが、神坂はその金を払うどころか、再び龍子を犯してしまったのだ。この大胆な神坂の行動に清之助はあきれてしまった。そしてその度胸を買って3,000万で神坂を抱き込み、ホテル建設にからむ横領をネタに、大江興業をゆすることになった。いまは神坂を愛している龍子も、このグループに加った。神坂はまず、観光会社の社長の情婦、矢代由起子(應蘭芳)から横領の全貌を探り出した。しかし、大江(渡辺文雄)たちも黙ってはいなかったのだ。間もなくロクオンが殺された。神坂は仲間を率いて殴り込みをかけたのだが、タニーもお豊も次々と死んだ。神坂も重傷を負い、龍子の車に助けられたが、その時はもう虫の息だった。


克美しげる                  梅宮辰夫、石山健二郎、左とん平

谷隼人、小林稔侍、克美しげる              渡辺文雄

沢たまき                        応蘭芳

題名:不良番長
監督:野田幸男
企画:吉田達、矢部恒
脚本:松本功、山本英明
撮影:山沢義一
照明:銀屋謙蔵
録音:渡辺義夫
美術:藤田博
装置:石井正男
装飾:林新吉
擬斗:日尾孝司
記録:宮本依子
編集:田中修
音楽:八木正生 挿入歌:克美しげる「夜の花」
フィルム:富士フィルム
現像:東映化学
進行主任:阿部征司
助監督:内藤誠
スチール:藤井善男
出演:梅宮辰夫、谷隼人、大原麗子、夏珠美、渡辺文雄、南原宏治、克美しげる、石山健二郎、城アキラ(ジョー山中)、桑原幸子、藤江リカ、丹波哲郎、沢たまき、応蘭芳、泉京子、左とん平、渡辺文雄、藤村有弘、室田日出男、小林稔侍、保高正信、小野川公三郎
1968年日本・東映東京撮影所/シネスコサイズ・カラー89分35mmフィルム
不良番長 -DVD-
本作はゲオ宅配レンタルでご覧になれます。


城アキラ(ジョー山中)                  梅宮辰夫