映画「美しい十代」
浜田光夫 西尾三枝子、三田明
今回は吉村廉監督1964年製作「美しい十代」をピックアップする。
本作は、宏役で出演している歌手三田明さんの同名デビュー曲がヒットした事で制作された青春歌謡作品である。ヒロインは西尾三枝子さん(日活第7期ニューフェース)のデビュー作でもある。
浜田光夫、西尾三枝子、三田明 市川好朗、浜田光夫
【ストリー】
みなし子の竹内ミカ(西尾三枝子)は、職探しの途中、これも花田組の幹部になりたくて機会を待つ純(浜田光夫)と、保に会った。彼らの友人の警官青木の紹介でスーパーマーケットに勤めが決ったミカは、優しくて、気持の明るい人が出て来たら結婚しようと心に決めていた。一方純と保は、ふとした機会にマーケットに勤める三島宏(三田明)と知り合いになった。意気投合した純は、数日後宏を訪ねたが、チンピラ風のスタイルの純を見た支配人は、いい顔をしなかった。が純とミカはいつか親密な交際を始めていた。一方宏もミカに好意を寄せていた。ある日、純は万引して来たスカートをミカにプレゼントした。同じように、古い毛糸で編んだ手袋を贈られた純は、自分の不純な贈物に悩んだ。数日後、純との約束の日、会社の慰安旅行に出たミカを、純はオートバイで追って来た。そんな姿をみてミカは自分が愛していたのは純だと初めて覚った。数日後、保(市川好朗)はやくざの争いで純の身代りになって死んでいった。純の心にやくざに対する反発心がもりあがった。翌朝少年院に向う純は、ミカの条件にあうよい婚約者になろうと誓っていた。
宇野重吉 久里千春、玉村駿太郎
題名:美しい十代
監督:吉村廉
企画:水の江瀧子、林本博佳
脚本:宮内婦貴子
撮影:姫田真佐久
照明:岩木保夫
録音:八木多木之助
美術:大鶴泰弘
記録:桑原みどり
編集:丹治睦夫
現像:東洋現像所
音楽:伊部晴美 主題歌:三田明「美しい十代」「湖畔の丘」「みんな名もなく貧しいけれど
製作主任:武藤良夫
助監督:鈴木康久
色彩計測:安藤庄平
スチール:浅石靖
出演:浜田光夫、西尾三枝子、三田明、市川好朗、宇野重吉、久里千春、弘松三郎、梅野泰靖、松尾嘉代、千代侑子、葵真木子、三崎千恵子、下元勉、玉村駿太郎
1964年日本・日活/シネスコサイズ・カラー79分
西尾三枝子 美しい十代