映画「いつでも夢を」

いつでも夢を
「いつでも夢を」吉永小百合  
いつでも夢をいつでも夢を
吉永小百合                                                                 橋幸夫

今回は野村孝監督1963年製作「いつでも夢を」をピックアップする。
本作は1962年第4回日本レコード大賞を受賞した橋幸夫さんと吉永小百合さんのデュエットソング”いつでも夢を”のMPVドラマだ。橋幸夫さんは「潮来笠」をはじめ3曲、吉永小百合さんは「寒い朝(1962年のデビュー曲)」を歌っている。楽曲がドラマを邪魔しない構成は、監督の手腕であると思う。

いつでも夢をいつでも夢を
浜田光夫                                                                    松原智恵子

【ストリー】
ここは東京下町の工場地帯、ピカちゃんの愛称で呼ばれるひかる(吉永小百合)は貧しい人たちの味方三原医院の看護婦さんだ。今日も健康診断で森田製作所を訪れたひかるは工員たちの人気者。なかで人一倍ひやかされるのは、ひかると夜間高校で机を並べる勝利(浜田光夫)だ。そこへ乗りつけた新入り運転手の留次(橋幸夫)もひかるに目をつけた。その夜、定時制高校の帰り道、肩を並べて歩くひかるにいつもの勝利の口ぐせが始まった。「オレはスカッとしたサラリーマンになるんだ」しかしひかるはちがう。「幸せってもっと身近に転がっているんだわ」一方、留次は休診の日を狙ってひかるを誘いに行ったがものの見事に振られた。ひかるは勝利と先約があったのだ。折も折、留次の母親花子(飯田蝶子)がひとり息子のために、見合い写真をゴッソリ持って上京してきた。留次に三拝九拝されて、ひかるは花子の東京見物の案内をした。ところでひかるが、母親につきそって田舎に帰る留次を送ったことから、今度は勝利が二人の仲を誤解した。そのうえ、念願の一流会社を受験した勝利は、定時制ということで不合格になった。悲観して工場を休んだ勝利を訪ねたひかるは、不機嫌な彼の手を引っ張って裏の土手に連れだした。不貞腐れる勝利にさすがのひかるも怒った。争う二人に、土手の上から声をかけたのは留次だった。「留さん、少しカツ入れて!」ひかるが叫んだ。勝利と留次の間に激しいパンチの応酬が始った。とその時、家出していた勝利の父(信欣三)が車にはねられたという知らせ。病室でうめく父の姿に勝利の目もうるんだ。「これからモリモリ働くぞ!」「元気を出してピカちゃんをはり合うか」留次やひかるの明るい笑いのなかで、三人の手がシッカリ握り合わされるのだった。

いつでも夢をいつでも夢を
橋幸夫、浜田光夫                        吉永小百合、松原智恵子

題名:いつでも夢を
監督:野村孝
企画:児井英生
脚本:下飯坂菊馬、田坂啓、吉田憲二
撮影:横山実
照明:河野愛三
録音:片桐登司美
美術:木村威夫
編集:鈴木晄
音楽:吉田正 主題歌:「いつでも夢を」橋幸夫、吉永小百合(第4回日本レコード大賞受賞)
現像:東洋現像所
製作主任:園山蕃里
助監督:吉田憲二
色彩計測:北泉成
スチール:目黒祐司
出演:吉永小百合、浜田光夫、橋幸夫、松原智恵子、野呂圭介、初井言栄、信欣三、織田政雄、飯田蝶子、内藤武敏
1963年日本・日活/シネスコサイズ・カラー86分35mmフィルム
いつでも夢を-DVD-
本作はゲオ宅配レンタルでご覧になれます。

いつでも夢をいつでも夢を

いつでも夢をいつでも夢を

映画「ギターを持った渡り鳥」

ギターを持った渡り鳥ギターを持った渡り鳥
小林旭                         宍戸錠

今回は斎藤武市監督1959年製作「ギターを持った渡り鳥」をピックアップする。
本作は、無国籍アクションという独自のジャンルを誕生させた小林旭さんの”渡り鳥シリーズ”の第一弾だ。以降1962年まで合計8作が作られた。本作は、函館港、七財橋、旧函館区公会堂、函館市地域交流まちづくりセンター、函館山ロープウェイ、函館山などの函館ロケーションが行われ、ホールを含む室内は日活調布撮影所セットの様だ。

ギターを持った渡り鳥ギターを持った渡り鳥
浅丘ルリ子                    金子信雄、宍戸錠

【ストリー】
港町にギター背中に流れて来た伸次(小林旭)は、喧嘩で危い流しのサブ(野呂圭介)を救ったことから親分の秋津(金子信雄)にひきあわされた。秋津は自分の娯楽センター拡張のため、親切ごかしに金を貸し利子の期限切れを種に暴力的に土地を立退かせていた。伸次の腕力と嚇しはマーケットの住民をふるえあがらせた。秋津は沖合にある小島にもセンターを作る関係上丸庄漁業に伸次を使にたてた。しかし庄司の女房澄子(中原早苗)が秋津の実妹と知るとこの仕事を断った。会った時から伸次に惹かれていた秋津の娘由紀(浅丘ルリ子)は叔母のために手を引いた彼に一層の好意を寄せた。ある日神戸の田口組のジョージ(金子信雄)がヤクの密輸を沖合で取引きするので舟をかりに来た。秋津の用心棒馬場(弘松三郎)は丸庄のあかつき丸を担保にとりあげた。秋津組とジョージは取引きのため沖合に出た。挨拶がわりのダイス遊びで見せた伸次の手さばきに、ジョージは彼とどこかで会ったような感じを持った。そこで厭がる伸次にむりやり拳銃を弾たせた。“判ったお前は神戸市警のデカだ。昔俺の舎弟を殺してサツを首になった奴だ”二人が拳銃を構えた時巡視艇が廻って来た。決闘は明晩までのばされることになった。その夜庄司(木浦佑三)が溺死体となって発見された。サブの口から秋津の仕業と知った伸次は秋津と手を切る決心をした。翌晩再び海に出た。密輸取引きが終り二つの影が向い合った。その瞬間を狙って馬場の拳銃が二人に向って火を吐いた。伸次は海に消えた。ジョージは傷つきながら馬場を倒した。
組のことを知り過ぎた伸次を消し密輸を一人占めしようとする秋津のたくらみであった。秋津の事務所へ伸次は飛び込んでいった。が秋津は拳銃を構えて待っていた。しかし何時の間にか裏口よりやってきたジョージに倒された。パトカーのサイレンが近づいた。ビリヤード場で対峙する二人。二人の拳銃が火を噴く。バシッとジョージの拳銃がフッ飛んだ。負けを認めたジョージを沼田刑事(二本柳寛)が逮捕に来る。別の日、復職を進める沼田に伸次は死んだ女の墓参りに佐渡に向かうと告げる。伸次の旅立ちに由紀たちが見送りに来る。また戻ってくると言って旅立つ伸次だが、由紀はそれが嘘だと判っていた…。

ギターを持った渡り鳥ギターを持った渡り鳥
金子信雄                        小林旭

題名:ギターを持った渡り鳥
監督:斎藤武市
企画:児井英生
原作:小川英
脚本:山崎巖、原健三郎
撮影:高村倉太郎
照明:大西美津男
録音:米津次男
美術:坂口武玄
記録:白鳥あかね
編集:近藤光雄
音楽:小杉太一郎
現像:東洋現像所
製作主任:桜井宏信
監督助手:神代辰巳
色彩計測:幸田守雄
スチール:式田高一
出演:小林旭、浅丘ルリ子、宍戸錠、中原早苗、渡辺美佐子、金子信雄、二本柳寛、白木マリ、野呂圭介、弘松三郎、天草四郎
1959年日本・日活/シネスコサイズ・カラー77分35mmフィルム
ギターを持った渡り鳥-DVD-

本作はゲオ宅配レンタルでご覧になれます。
ギターを持った渡り鳥ギターを持った渡り鳥
小林旭、浅丘ルリ子
ギターを持った渡り鳥

映画「俺たちの血が許さない」

俺たちの血が許さない俺たちの血が許さない
小林旭                       高橋英樹

今回は鈴木清順監督1964年製作「俺たちの血が許さない」をピックアップする。
本作は、フィルム・ノワール、とりわけ日活作品で美術とフレームワークで清順美学が貫かれているのが他の作品群と違う。慎次と良太が乗った雨の中を走る車の背景が、”荒れ狂う波のスクリーンプロセス”というシーンがあるが、これは画角を狙ったものであり、映像表現として奇抜だった。特にラストの”潰し”とロング移動のショットの画は劇場で観たかった。

俺たちの血が許さない俺たちの血が許さない
松原智恵子                     長谷百合

【ストリー】
浅利源治(緑川宏)は、ヤクザの縄張り争いがもとで凶刃に倒れると「子供だけは真面目に育ててくれるよう」言い残して息をひきとった。それから十八年、二人の兄弟は女手一つで立派に育てられていた。兄の良太(小林旭)は一度はヤクザの道に入ったものの、今はキャバレーの支配人をする親孝行な青年であった。弟の慎次(高橋英樹)はサラリーマンで明るい青年で、会社の同僚片貝ミエ(長谷百合)とのデイトにうつつをぬかしたり、ヤクザに憧れをもつ青年だった。夏祭りの夜、浅利家を一人の男が訪れた。飛田丑五郎(井上昭文)と名乗るこの男は、十八年前、兄弟の父源治を刺したのだ。父の仇とはやる慎次を、兄の良太はさえぎった。数日後、会社の慰安旅行にいった慎次は丑五郎と再会し意気投合した。旅先の暴力沙汰が因で会社を馘になった慎次は、丑松のもとにゆき浅利組の再興を夢みていた。数日後、兄のキャバレーに行った慎次は、兄からこんな場所に出入りしないよう諭されたが、慎次はヤケ酒の勢いで暴れ始めた。その夜バーには、良太の大切な客難波田会長(小沢栄太郎)が来ていた。難波田が帰ったあと、良太は秘書の郷田ヤスエ(松原智恵子)から、慎次が難波田につれ去られたと聞き、不安に襲われた。良太は母にかくれて、難波田の命令で麻薬の仕事をしていたのだ。弟だけはこの道に入れない、良太の強い意志でつれ戻された慎次は、自分の中にはヤクザの血が流れているんだ!と苦悶した。一方、良太はヤスエと近く結婚する予定だったがヤス子から、自分は難波田から派遣されたスパイだと告げられ愕然とした。そのヤスエは、翌日難波田によって殺害された。ヤクザの世界に絶望した良太は足を洗おうと決意した。ミエの誕生パーティの夜、良太を待ちわびる慎次のもとに、良太の使いと称する若い男が、慎次を難波田の所へ連れていった。逃走を続ける良太を呼びもどそうとする難波田の計略であった。三人の部下に監視された慎次は、ヤスエの実家に立ちまわった。難波田の子分に囲まれた家に、良太が訪れた。左右に分れて逃げろ!兄弟はピストルを手に拳銃戦を展開した。弟をかばって、最後の一人を射抜いた良太は力つきて草むらに没した。慎次の痛々しい姿が月光に照らされていた。

俺たちの血が許さない俺たちの血が許さない
小林旭、松原智恵子               長谷百合、井上昭文

題名:俺たちの血が許さない
監督:鈴木清順
企画:高木雅行
原作:松浦健郎
脚本:竹森竜馬、伊藤美千子
撮影:峰重義
照明:吉田協佐
録音:古山恒夫
美術:木村威夫
特技:金田啓治
編集:鈴木晄
音楽:鈴木忠典、池沢博
現像:東洋現像所
製作主任:山下昭
助監督:葛生雅美
色彩計測:森勝
スチール:斎藤誠一
出演:小林旭、高橋英樹、松原智恵子、長谷百合、井上昭文、細川ちか子、高品格、小沢栄太郎、松尾嘉代、野呂圭介、緑川宏、森みどり
1964年日本・日活/シネスコサイズ・カラー97分35mmフィルム
2016年12月現在、DVD販売・レンタルはありません。

俺たちの血が許さない俺たちの血が許さない
高橋英樹、長谷百合                  細川ちか子

俺たちの血が許さない

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