映画「不良番長 猪の鹿お蝶」


梅宮辰夫                      千葉真一、曽根晴美

今回は野田幸男監督1968年製作「不良番長 猪の鹿お蝶」をピックアップする。
1969年1月に公開された本作は、梅宮辰夫さん主演の不良番長シリーズ第2弾になる。
前作のスマッシュヒットにより制作され、全16作のシリーズ化となった。



菅原文太                       宮園純子

谷隼人、夏珠美                   克美しげる

【ストリー】
神坂(梅宮辰夫)の率いる不良グループは、新宿を根城に、悪事を働いていたが、暴力組織に殴り込みをかけたことから刑務所入りとなってしまった。それから5年。再び沙姿に出た神坂たちは、女を喰いものにする音楽舞踏研究所を開いた。彼らの目的はスカウトした女性を踊り子にしたてて海外に売りとばすことだった。ある日、神坂は、ゴーゴー喫茶の踊り子奈々子(賀川雪絵)を引抜いたことから、住田組の福田(曽根晴美)や、関東挺身会の挑戦を受けた。度重なるいやがらせに発憤した神坂は、住田一家に乗りこんだが、バックの関東挺身会会長大場(河津清三郎)に、軽くあしらわれる始末だった。その夜、一家の賭場に足を入れた神坂は、いかさま博奕を見破った女札師・猪の鹿お蝶(宮園純子)に助けられた。やがて、神坂の舞踊研究所は住田一家の迫害にあって困窮するようになった。資金源に苦しむ神坂グループは、車を盗んだ。ところが、それは大場の車で、そこには、重要書類が置き忘れてあった。それは、関西の総会屋小日向(水島道太郎)が国原建設をゆするために使う決算書だった。国原建設の経理部員(三原葉子)を抱込み、事の一部始終を知った神坂は、国原(永井秀明)との取引に成功した。だが、意気揚々と引上げる神坂は、一家に襲撃され、弟分の五郎(克美しげる)が小日向の息子であることが分った。五郎の自供により、書類を奪い返した住田一家は、国原を脅迫した。神坂はその様子を撮影したフィルムをもとに、一家の上前をはねようとしたが、仲間を殺されてしまった。復讐に立上る神坂にお蝶も合流。オートバイで関東挺身会へ乗り込んだ仲間たちは、拳銃で、火焔放射器で、敵を絶滅させるのだった。


梅宮辰夫、由利徹                   三原葉子

題名:不良番長 猪の鹿お蝶
監督:野田幸男
企画:吉田達、矢部恒
原作:凡天太郎
脚本:山本英明、松本功
撮影:山沢義一
照明:大野忠三郎
録音:小松忠之
美術:江野慎一
装置:吉田喜義
装飾:武井正二
擬斗:日尾孝司
記録:勝原繁子
編集:祖田富美夫
音楽:八木正生
フィルム:富士フィルム
現像:東映化学工業
進行主任:清河朝友
助監督:山口和彦
スチール:丸川忠士
出演:梅宮辰夫、千葉真一、菅原文太、宮園純子、谷隼人、夏珠美、橘ますみ、曽根晴美、克美しげる、団巌、三原葉子、賀川雪絵、由利徹、水島道太郎、河津清三郎、沢彰謙、左とん平、大泉滉、沼田曜一、永井秀明、相馬剛三
1968年日本・東映東京撮影所/シネスコサイズ・カラー89分35mmフィルム
不良番長 猪の鹿お蝶 -DVD-
本作はゲオ宅配レンタルでご覧になれます。


梅宮辰夫                    宮園純子、梅宮辰夫

映画「不良番長」


「不良番長」大原麗子

梅宮辰夫                         夏珠美

今回は野田幸男監督1968年製作「不良番長」をピックアップする。
不良番長シリーズは、当時の東映常務取締役兼企画製作本部長・岡田茂氏が、オートバイを駆使した不良映画を企画した作品で「不良番長」という題名も岡田氏の命名だった。
シリーズ作品のほとんどが、当時全盛期にあった東映の任侠映画と併映されている。本作は、不良番長シリーズ第1作で、野田監督のデビュー作でもあり、以降シリーズは16作まで梅宮辰夫さんが主演し知名度を全国的にした。

僕がテレビに出なくなった理由はハッキリしています。単純にいまの芸能界が心底、面白くないからです。最近は顔つきも物腰も柔和な芸能人ばかりが幅を利かせていて腹が立つ。そんなに庶民的になってどうするの。昭和の時代のように、圧倒的な輝きやオーラを放つ俳優が見当たらない。一流の俳優には「どこで掘り起こしてきたんだ?」と思わせるくらいの圧倒的な存在感がないといけないんだ。
商店街をブラついて、アンパンだか羊羹だかが有名な店に寄ったかと思えば、店主の能書きをひとくさり聞いて「美味しいですねぇ」なんておべんちゃらを言う。これは俳優の仕事じゃないですよ。芸能人は手の届かない存在でなければ価値がない。
フルーツと同じで高級なものは桐箱に入れて鎮座していないと。ひと山幾らの奉仕品コーナーに置かれたら、どんなに美味しくても傷んでしまう。ダイヤの原石もバラエティ番組の「ひな壇」に並んだら擦り減って輝きを失うんだ。そうなったら、テレビ局の制作スタッフと同じで、番組を成立させるための「放送要員」に過ぎません。
本音を言えば、僕も引退したいですよ。でも、このまま芸能界を去るのは癪なんです。俳優が俳優らしく生きられた昭和の芸能界に引き戻したい。俳優はCMに出演することじゃなく、芝居を見せるのが仕事。僕も俳優としての本分を全うしたい。無理かもしれないけど……、それこそが僕に与えられた最後の仕事だと考えています。
そして、自分を鼓舞するためにこう言わせてください。「がんばれ! 梅辰サン!」。
「週刊新潮」2019年3月14日号 梅宮辰夫さんのインタビューより


谷隼人                        南原宏治 

【ストリー】
盛り場新宿に、博徒、テキヤ、愚連隊のいずれの組織にも属さない不良グループがあった。リーダーは神坂(梅宮辰夫)で、イサム(保高正信)、ロクオン(小野川公三郎)、ランキング(克美しげる)、タニー(谷隼人)、お豊(大原麗子)らがそれに従っていた。彼らには恐喝、婦女暴行は日常茶飯事だった。神坂は表向きはスナツクバーのバーテンだったが、実はママ君代(泉京子)のツバメで、一方では自分が犯した女をホステスとして、昔馴染の梨枝(沢たまき)に売り渡してもいたのだ。ある日、タニーはサイケクラブで女子学生龍子(夏珠美)を知り、カモにしようとして、仲間のいるマンションに連れ込んだ。しかし、身の危険を感じた龍子は、男たちのグラスに秘かに睡眠薬を入れて、この危機を切り抜けようとした。ところが、後で現われた神坂によって龍子は意のままにされたのだった。龍子の父清之助(石山健二郎)は、榊一家の親分たが、新興暴力団大江興業に縄張りをとられ、今は残された金看板を細々と守っている男だった。清之助は、神坂を呼び出し、龍子の慰謝料を要求したが、神坂はその金を払うどころか、再び龍子を犯してしまったのだ。この大胆な神坂の行動に清之助はあきれてしまった。そしてその度胸を買って3,000万で神坂を抱き込み、ホテル建設にからむ横領をネタに、大江興業をゆすることになった。いまは神坂を愛している龍子も、このグループに加った。神坂はまず、観光会社の社長の情婦、矢代由起子(應蘭芳)から横領の全貌を探り出した。しかし、大江(渡辺文雄)たちも黙ってはいなかったのだ。間もなくロクオンが殺された。神坂は仲間を率いて殴り込みをかけたのだが、タニーもお豊も次々と死んだ。神坂も重傷を負い、龍子の車に助けられたが、その時はもう虫の息だった。


克美しげる                  梅宮辰夫、石山健二郎、左とん平

谷隼人、小林稔侍、克美しげる              渡辺文雄

沢たまき                        応蘭芳

題名:不良番長
監督:野田幸男
企画:吉田達、矢部恒
脚本:松本功、山本英明
撮影:山沢義一
照明:銀屋謙蔵
録音:渡辺義夫
美術:藤田博
装置:石井正男
装飾:林新吉
擬斗:日尾孝司
記録:宮本依子
編集:田中修
音楽:八木正生 挿入歌:克美しげる「夜の花」
フィルム:富士フィルム
現像:東映化学
進行主任:阿部征司
助監督:内藤誠
スチール:藤井善男
出演:梅宮辰夫、谷隼人、大原麗子、夏珠美、渡辺文雄、南原宏治、克美しげる、石山健二郎、城アキラ(ジョー山中)、桑原幸子、藤江リカ、丹波哲郎、沢たまき、応蘭芳、泉京子、左とん平、渡辺文雄、藤村有弘、室田日出男、小林稔侍、保高正信、小野川公三郎
1968年日本・東映東京撮影所/シネスコサイズ・カラー89分35mmフィルム
不良番長 -DVD-
本作はゲオ宅配レンタルでご覧になれます。


城アキラ(ジョー山中)                  梅宮辰夫

映画「0課の女 赤い手錠」


「0課の女 赤い手錠」杉本美樹

杉本美樹

今回は野田幸男監督1974年製作「0課の女 赤い手錠」をピックアップする。
杉本美樹さん主演の本作は、助演俳優陣の底力によって成立している。彼女の裸一貫で勝負する姿勢に対し、先輩俳優が、その心意気を買って出ているという風景を想像してしまう。どちらも映画作りに無くてはならないマンパワーであり、70年代はこの様に成立したのだと思う。新東宝の看板女優三原葉子さんの脱ぎっぷりもたいしたものだ。

野田幸男監督は、1958年東映東京撮影所に助監督として入社し、石井輝男監督や佐伯清監督に師事した。
代表作には、梅宮辰夫さん主演の”不良番長シリーズ”や「ゴルゴ13 九竜の首」などがあるが、1997年8月に亡くなている。


室田日出男                              丹波哲郎

郷鍈治                                戸浦六宏

【ストリー】
0課とは、警視庁におかれた秘密の捜査課で、法にとらわれず、特殊任務をおびて犯人を追う。長い黒髪で、冷たい感じを与える美貌の女刑事・零(杉本美樹)は、上役たちの企みで、迷宮入りにされかけた友人エミイ(柿沢エミ)殺しの犯人を捜し出して殺したために留置場に入れられた。そこには、かつて零が捕えた女囚たちがおり、零は激しくリンチを加えられた。そのころ、刑務所から出所したばかりの仲原(郷鍈治)を首領格とする“ヨコスカの玉ころがし”と称する、稲葉(遠藤征慈)、野呂(菅原直行)、関(荒木一郎)、そして仲原の弟・義明(小原秀明)たちは、海岸でアベックを襲い、男を殺し、娘を強姦した。ところが、その娘が、次期総理大臣候補・南雲善悟(丹波哲郎)の娘・杏子(岸ひろみ)と知った仲原は、南雲に身代金3,000万円を要求した。南雲は、杏子を政・財界の有力者の息子と結婚させようとしていたため、谷、日下両警部(室田日出男)に「生きたまま娘を連れ戻し、事件の全てを極秘にすること」を命令した。そこで、日下は、犯人のグループに送り込む刑事として零に白羽の矢をたて、杏子を無事に救い出すことを条件に釈放した。3,000万円の受け取りの時に危機に陥った仲原を救うことによって、零は仲原たちが隠れているスナック“純”に潜り込んだ。そして、“純”のママ・加津子(三原葉子)が零の顔を知っていたため、秘かに加律子を殺した。一方、3,000万円が全部ニセ札だったために仲原は、今度は一億円を要求した。だが、その金を受け取りに行った野呂(菅原直行)は、日下に射殺され、仲原たちの居場所も警察に知られてしまった。“純”をかこまれた仲原は、裏切ろうとした義明(小原秀明)を殺し、御殿場まで逃げのび、外国人の別荘に隠れた。しかし、零にそそのかされた稲葉が逃げだすが、日下に捕えられた。拷問にかけられ、零と手を組むよう要求された稲葉は、別荘に戻るが、仲原に見破られ、射たれる。しかし、稲葉は零が警察の犬であることを喋って死んだために、仲原と関は、零と杏子を楯に銃撃戦を始めた。ところが、杏子が正気でないと知った南雲は、日下に零と杏子を殺すように命令した。車で必死に逃げる仲原たち。運転していた関が撃たれて死んだ。逃げきれぬと知った仲原は零を犯そうとしたが、その瞬間、零は仲原の首に手錠を巻きつけ力いっぱい引き絞った。仲原も死んだ。だが、警官隊の発砲は止まなかった。日下の裏切りに気づいた零は、反撃して日下の車を銃撃し、日下は火だるまになって死んだ。それから数日後、正気に返った杏子を、零は警視庁の前で車から降ろした。杏子を取り囲む新聞記者。やがて南雲は失脚するだろう、長髪を顔になびかせた零の顔は爽やかだった。


「0課の女 赤い手錠」杉本美樹、三原葉子

「0課の女 赤い手錠」杉本美樹、三原葉子

杉本美樹、三原葉子                    三原葉子

題名:0課の女 赤い手錠
監督:野田幸男
企画:吉峰甲子夫
原作:篠原とおる
脚本:神波史男、松田寛夫
撮影:中島芳男
照明:大野忠三郎
録音:小松忠之
美術:桑名忠之
装置:吉田喜義
装飾:酒井喬二
美粧:住吉久良蔵
美容:石川靖江
衣装:河合啓一
擬斗:久地明
記録:宮本依子
編集:祖田富美夫
音楽:菊池俊輔 主題歌:杉本美樹「女の爪あと」
フィルム:富士フィルム
現像:東映化学
製作主任:堀賢二
助監督:澤井信一郎
演技事務:山田光男
スチール:加藤光男
出演:杉本美樹、郷鍈治、室田日出男、丹波哲郎、荒木一郎、菅野直行、三原葉子、岸ひろみ、戸浦六宏、ロルフ・ジュサー、小原秀明、遠藤征慈、相馬剛三、団巌、柿沢エミ、菅原直行
1974年日本・東映東京撮影所/シネスコサイズ・カラー88分35mmフィルム
0課の女 赤い手錠 -DVD-
本作はゲオ宅配レンタルでご覧になれます。


0課の女 赤い手錠

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