映画「トラック野郎 熱風5000キロ」


「トラック野郎 熱風5000キロ」菅原文太、愛川欽也

小野みゆき                       二宮さよ子

今回は鈴木則文監督1979年製作「トラック野郎 熱風5000キロ」をピックアップする。
シリーズ第9弾の本作は、木曽の大森林、残雪きらめく日本アルプスを舞台に物語が展開する。マドンナ役は、”燃えろ、いい女”のコピーで一世を風靡した資生堂のTVCF「ナツコビューティーパクト(下参照)」でブレイクした小野みゆきさん。本作の興行収入は、10億5,000万円を記録した。

トラック野郎シリーズ

1979年「資生堂  ナツコビューティーパクト編」

「トラック野郎 熱風5000キロ」

「トラック野郎 熱風5000キロ」小野みゆき


春川ますみ                       地井武男

【ストリー】
桃次郎(菅原文太)、遠くに浅間山を見ながら疾走していると、パトカーがやってきて停車を命令。桃次郎は当て逃げの犯人と間違われたのだ。被害者である西沢夏(小野みゆき)の野性美に見とれる桃次郎だが、当て逃げなんて、まったく覚えがない。結局、桃次郎が腹痛のとき頼んだ代走屋の仕業と分った。一方、玉三郎(せんだみつお)は、塩尻近くのドライブイン藤村食堂で、そこの娘恵子(沢木寿里)のハートを射止め婿養子になるといって働いていた。善光寺にやって来た桃次郎とジョナサン(愛川欽也)、そこで、娘の陽子(大熊なぎさ)が迷子になったと捜し廻る仲間のトラック野郎小林(工藤堅太郎)通称・安曇野と出会う。三人は陽子を見つけてホッとする。ジョナサンは、子供部屋の増築費を稼がなければならず、安曇野のすすめで、木曽運送の材木輸送に切りかえる。数日後、藤村食堂で寝ころんでいた桃次郎に、ジョナサンが大怪我との知らせが入り、玉三郎と共に、取るものも取りあえず木曽へ向かった。哀れな姿で寝ているジョナサンに代って桃次郎が仕事を引き継いだ。木曽運送のトップドライバー、ノサップ(地井武男)と二人で山の中を往復する。ところが、木曽運送の娘があの夏だった。桃次郎の腕を見込んでずっと働いてくれという夏に、女に使われるのはまっぴらと断るが、どぶろくの呑みくらべで決着をつけようということになり、桃次郎は負けてしまう。翌日、夏とノサップが牛の乳絞りをしていると、桃次郎、何を勘違いしたのかノサップに飛びかかっていき、格闘となり、壮絶な戦いは勝負がつかず、最後は、どちらともなく笑いあう二人。その頃、安曇野が材木の下敷きになって死んでしまった。桃次郎はひとりぼっちの陽子を母はる恵(二宮さよ子)の元へ届けるが、彼女は陽子を引き取ろうとしない。桃次郎は陽子を連れて木曽へ戻った。怪我の直ったジョナサンは川崎の家に帰ると、ベニア板の粗末なものだが、子供部屋が増築されており、大感激。玉三郎は、食堂の売り上げアップのために、安物のインベーダーを仕入れ、故障の続出で食堂をお払い箱となってしまった。夏はノサップの持っていた子供時代の写真から、彼が、幼ない頃、北海道の開拓村にいた時の命の恩人、黒田勝也と知る。
勝也は、木曽運送の社長、重蔵(金田龍之介)が大企業と手を組んで、開拓村の人人を貧乏に追いやった張本人ということで、怨み続けていた。夏は両親に死なれ施設にいる自分を引き取ってくれた重蔵がそんな悪人とは思えなかった。数日後、重蔵一世一代の大仕事の山出しの日、桃次郎が先頭を走っていると、勝也がダイナマイトを仕掛けて待っていた。そして、重蔵の全財産は一瞬のうちに木端みじんとなってしまった。一方、ジョナサンから、故郷の石垣島に帰ろうとするはる恵が後悔していると電話が入った。桃次郎は陽子を乗せて車を飛ばした。車は出船寸前に間に合った。はる恵は陽子をしっかりと抱きしめる。桃次郎の顔は、命より大事な荷を届けた喜びに溢れていた。


志賀勝、前川清                「トラック野郎 熱風5000キロ」

題名:トラック野郎 熱風5000キロ
監督:鈴木則文
企画:天尾完次、高村賢治
脚本:掛札昌裕、中島信昭、鈴木則文
撮影:中島芳男
照明:山口利雄
録音:林鉱一
音効:原尚
美術:桑名忠之
装置:清水次郎
装飾:酒井喬二
美粧:住吉久良蔵
美容:花沢久子
衣装:福崎精吾
技斗:尾型伸之介
記録:山内康代
編集:鈴木宏始
音楽:木下忠司 主題歌:菅原文太、愛川欽也「一番星ブルース」
現像:東映化学
製作主任:佐藤和之
助監督:新井清、森光正
スチール:加藤光男
出演:菅原文太、愛川欽也、せんだみつお、小野みゆき、春川ますみ、二宮さよ子、地井武男、前川清、志賀勝、金田龍之介、工藤堅太郎、松本ちえこ、山田吾一、由利徹、南利明、たこ八郎、亜湖、笑福亭鶴光、沢木寿里、大熊なぎさ、工藤堅太郎
1979年日本・東映東京撮影所/シネスコサイズ・カラー106分35mmフィルム
トラック野郎 熱風5000キロ -DVD-
本作はゲオ宅配レンタルでご覧になれます。


南利明                          亜湖

「トラック野郎 熱風5000キロ」

映画「トラック野郎 一番星北へ帰る」


「トラック野郎 一番星北へ帰る」菅原文太、愛川欽也

愛川欽也、菅原文太、せんだみつお       菅原文太、春川ますみ、愛川欽也

今回は鈴木則文監督1978年製作「トラック野郎 一番星北へ帰る」をピックアップする。
シリーズ第8弾の本作は、福島県と岩手県が舞台になり、桃次郎の出身地は、岩手県のダムを作るために沈められた村あである事が明かされる。今回はスラップスティック・コメディ要素が減り、人情ドラマに終始しようとしている様だ。それにしても大谷直子さんの未亡人役は、品のある色気があって良かった。本作のタイトルから使用フィルムを富士フィルム(ACEシリーズ)というクレジットが消えた。トーンが違って見えたのは、イーストマンコダック(5247)に変更した為だろうか?本作の興行収入は10億6,000万円だったそうだ。

トラック野郎シリーズ


「トラック野郎 一番星北へ帰る」大谷直子

黒沢年男                                                せんだみつお

新沼謙治                  「トラック野郎 一番星北へ帰る

【ストリー】
晩秋、青森からの輸送をおえた桃次郎(菅原文太)は、ジョナサン(愛川欽也)の女房、君江(春川ますみ)の計らいで、お見合をするが、見合の相手と付き添いの子づれ未亡人を取りちがえてしまった。例の早トチリに始まったことだが、一番星はそれからというもの、この美亡人、北見静代(大谷直子)に一目惚れ。そんなことで、静代のいるみちのく通いが多くなった一番星は、アメリカ帰りのコンボイ野郎、九十九譲次(黒沢年男)という新しい強力なライパルに出っ喰わす。一方、お人好しのジョナサンは、人身事故を起した仲間が賠償金返済のために金を借りたサラ金の保証人になっていたが、その仲間が蒸発してしまい、金融業者の朝から晩まで、返済を迫る電話や、いやがらせで、すっかりノイローゼになっていた。トラックまで抵当に取られて四苦八苦のジョナサンに見かねた仲間がカンパするが追いつかない。そこへ、トラック野郎たちのアイドル、花巻のドライブ・イン“みちのく”のウエイトレス、鮎子(舟倉たまき)を密かに想っていたリンゴ園の伜、作太郎(新沼謙治)が、明日のパンパ・レースに自分の馬が優勝すれば、その馬を200万で売れるから是非使ってくれと言いだし、大喜びのトラック野郎たち。綱を握る作太郎も介添役の一番星も、泥だらけ、汗みどろの大奮戦、各馬をごぽう抜きにしてゴールに駆け込み、みごと優勝し、賞金をかちとって、借金のアナ埋めにした。ある日、フロントグラスに静代の顔をチラチラと思い出しながら花巻を走っている一番星、飛んで来た模型ヒコーキにも気がつかず、車で踏み潰してしまう。潰されたヒコーキの側で一番星をにらみつけている男の子の母親を見てびっくりする一番星、夢にまで見た憧れの静代だった。憎らしそうな口をきくヒコーキの男の子が静代の息子、誠だと分るや一番星は、潰してしまったヒコーキの替りを運んで誠の気を引こうとするが、いっこうに相手にされない。それにもめげず一番星は徹夜で作ったヒコーキを渡しに静代の家を訪ねた。二人の心が溶け合ったかのように飛ぶヒコーキ、そこへ、馴れ馴れしく現われたコンボイ野郎に一番星は不安でたまらないが、彼が、静代の夫の幼友達と知り、ホットするのであった。そんな一番星は遠い昔、少年の頃、貧しい家がダムの湖底に沈んでしまい、父を失った苦い思い出を持っているので、父親のいない誠が、可愛くてならない。そんな切ない一番星の気持ちが、やがて、静代の心を動かすが、静代は、自分の故郷で生き抜く決心を固め、一番星に別れの手紙を書いて、去っていった。ドライブ・イン“みちのく”でひとり淋しく正月を祝っている一番星に、あと2時間しかないが、大野村まで荷を届けてくれという緊急の仕事が飛び込んで来るのであった……。


成田三樹夫                    菅原文太、大谷直子

題名:トラック野郎 一番星北へ帰る
監督:鈴木則文
企画:天尾完次、高村賢治
脚本:掛札昌裕、中島信昭、鈴木則文
撮影:中島徹
照明:小林芳雄
録音:広上益弘
音効:原尚
美術:桑名忠之
装置:中村文栄
装飾:金田孝夫
美粧:井上守
美容:石川靖江
衣装:福崎清吾
技斗:日尾孝司
記録:高津省子
編集:鈴木宏始
音楽:木下忠司 挿入歌:黒澤年男「仮面舞踏会」新沼謙治「ごめんよ」
現像:東映化学
製作主任:石川通生
助監督:澤井信一郎、森光正
スチール:藤井善男
出演:菅原文太、愛川欽也、せんだみつお、大谷直子、新沼謙治、春川ますみ、舟倉たまき、黒沢年男、田中邦衛、新沼謙治、谷村昌彦、成田三樹夫、嵐寛寿郎
1978年日本・東映東京撮影所/シネスコサイズ・カラー110分35mmフィルム
トラック野郎 一番星北へ帰る -DVD-
本作はゲオ宅配レンタルでご覧になれます。


「トラック野郎 一番星北へ帰る」舟倉たまき

菅原文太、大谷直子                  田中邦衛

映画「トラック野郎 突撃一番星」


「トラック野郎 突撃一番星」原田美枝子

菅原文太                       愛川欽也

今回は鈴木則文監督1978年製作「トラック野郎 突撃一番星」をピックアップする。
マドンナに原田美枝子さんを迎えたシリーズ第7弾の本作は、三番星(桶川玉三郎=せんだみつお)のキャラクターが初登場した。また桃次郎のライバル役(矢野駿介=川谷拓三)が、トラック乗りではないという設定だ。
1978年2月にスティーヴン・スピルバーグ監督「未知との遭遇(CLOSE ENCOUNTERS OF THE THIRD KIND)」が日本で劇場公開され、宇宙人とUFOが大ブームとなった。
本シリーズは時事ネタを多く取り入れる事から、桃次郎は夜の国道で鳥羽のイルカ島のイルカ調教師・えり子(原田美枝子)を宇宙人と思い込んでしまう。その美女のえり子に一目惚れするというプロローグになる。ラストで桃次郎が、トラックで瀕死の矢野駿介と付き添いのえり子を乗せて病院に向かうクダリも “病院たらい回し” が描かれている。本作もギャグ、アイロニー、エロ、社会問題、権力批判を底辺に脚本が構築されている。


せんだみつお、菅原文太                 川谷拓三

【ストリー】
SF熱にとりつかれた桃次郎、夜の国道でUFOならぬ、鳥羽のイルカ島の美人イルカ調教師、月田えり子と遭遇する。例によって桃次郎は彼女に一目ぼれである。そこへ、元トラック野郎の桶川玉三郎という男が現われた。桃次郎は玉三郎がえり子の幼な友達とわかると彼女に近づくために彼を助手に雇ってしまう。この玉三郎、ついでに一騒動を持ちこんできた。それは、故郷の人々に運送会社の社長をしているとふれこんだので、出世した彼を見ようと父親がやって来るということであった。人情屋の桃次郎、父親に落胆させまいと、仲間のトラック野郎と芝居をうって彼をにわか社長に仕立てるのである。
一方、不況で荷の減った合棒のジョナサン、仲間を裏切って運賃をダンピングしてまで仕事をとってしまった。桃次郎に絶交されたジョナサン、なぐさめてくれたストリッパーのマリーと公演先の下呂温泉に向かう。桃次郎もえり子が結婚話で故郷の下呂に帰ったと聞いて後を追う。そして下呂では、“玉三郎社長”のからくりを知った父親がみんなのために大宴会を開いてもてなすのであった。仲間と仲直りしたジョナサンも、ここでマリーと涙のお別れである。イルカ島に戻った桃次郎、逃げたイルカを追って、えり子の恋人とも知らずに駿介と二人で海に乗り出した。イルカを連れ戻した桃次郎はえり子の感謝で有頂点の毎日だった。ある嵐の夜、養殖鮑を守ろうとしていた駿介が重傷を負うが、桃次郎、えり子の尽力で一命はとり止めた。しかし、このことから二人の愛を知った桃次郎は二人の幸福を祈りつつ、ジョナサン、玉三郎とともにイルカ島を去って行く……。


亜湖、愛川欽也                      亜湖

題名:トラック野郎 突撃一番星
監督:鈴木則文
企画:天尾完次、高村賢治
脚本:掛札昌裕、中島信昭
撮影:飯村雅彦
照明:川崎保之丞
録音:小松忠之
音効:岩藤竜三
美術:桑名忠之
装置:中村文栄
装飾:酒井喬二
美粧:井上守
美容:石井靖江
衣装:内山三七子
技斗:日尾孝司
記録:宮本依子
編集:鈴木宏始
音楽:木下忠司 主題歌:菅原文太、愛川欽也「一番星ブルース」
フィルム:富士フィルム
現像:東映化学
製作主任:小島吉弘
助監督:森光正、馬場昭格
スチール:藤井善男
出演:菅原文太、愛川欽也、せんだみつお、原田美枝子、樹木希林、川谷拓三、亜湖、樹れい子、金子信雄、辰巳柳太郎、由利徹、天地総子、小松方正、中村玉緒、谷村昌彦、南利明
1978年日本・東映東京撮影所/シネスコサイズ・カラー103分35mmフィルム
トラック野郎 突撃一番星 -DVD-
本作はゲオ宅配レンタルでご覧になれます。


樹木希林、菅原文太                   金子信雄

中村玉緒、菅原文太                菅原文太、原田美枝子

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