映画「まむしの兄弟 傷害恐喝十八犯」


菅原文太                         川地民夫

今回は中島貞夫監督1972年製作「まむしの兄弟 傷害恐喝十八犯」をピックアップする。
“まむしの兄弟シリース”は、東映京都撮影所で1971年から1975年にかけて9作品が、菅原文太さんと川地民夫さん主演で制作された。本作はシリーズ第4作になる。同時上映は「女囚701号さそり」であった。

【まむしの兄弟シリース】
1971年「懲役太郎 まむしの兄弟」監督:中島貞夫
1971年「まむしの兄弟 お礼参り」監督:本田達男
1972年「まむしの兄弟 懲役十三回」監督:中島貞夫
1972年「まむしの兄弟 傷害恐喝十八犯」監督:中島貞夫
1973年「まむしの兄弟 刑務所暮し四年半」監督:山下耕作
1973年「まむしの兄弟 恐喝三億円」監督:鈴木則文
1974年「まむしの兄弟 二人合わせて30犯」監督:工藤栄一
1974年「極道VSまむし」監督:中島貞夫 主演:若山富三郎 ※コラボ作品
1975年「まむしと青大将」監督:中島貞夫
※各作品のリンクは、予約投稿で表示しないページがありますが、後日表示されます。


北林早苗                         渡瀬恒彦

【ストリー】
18回目の刑務所暮らしから釈放された政(菅原文太)は、出迎えた勝(川地民夫)と神戸へ戻って来た。空っけつの二人は、バラック建ての歓楽街“おかめ横丁”にやって来た。そして売春バーの客となるが、女達に無一文がバレてしまい、用心棒のかなり年を取った鉄(殿山泰司)と辰(北村英三)の二人と大乱闘になる。ところがこの鉄と辰も、政らと同じ“まむしの兄弟”と名乗っていたので、またまた大騒動となった。翌日、刑務所で知り合った矢東会の山崎(待田京介)から政と勝は“おかめ横丁”の鉄らを痛めりけるようにと依頼された。矢東会とつながりのある、東栄建設が“おかめ横丁”を立ちのかせ、跡に娯楽センターを作るというのである。バキュームカーを持ち出した政と勝は“おかめ横丁”に乗り込み、鉄と辰と争っているときに、鉄の一人娘お藤(北林早苗)が仲裁にとび込んで来た。この美貌のお藤に一目惚れした政と勝は喧嘩を中断する。それからというものは、下僕然とお藤につきまとう。その頃、山崎に兄を殺されたという若者、リキ(渡瀬恒彦)が山崎を狙うが逆に捕われ、私刑を受けた。やがて、矢東会と山崎が強制執行と称し、やくざを使って“おかめ横丁”を壊し始めた。対抗する住民と政と勝それに辰と鉄。ところが、弛けつけて来たパトカーに、政と勝が住居侵入罪などで逮捕されてしまったのである。その間、鉄が山崎に殺されてしまった。やがて、釈放された政と勝は“おかめ横丁”の壊滅と鉄の死を知る。激怒した政と勝は「おっさんの仇討ちや、兄弟死ぬときは一緒やでえ!」とバキュームカーを駆って東栄本社めざして突撃していくのだった。


殿山泰司、北村英三、八木孝子               待田京介

題名:まむしの兄弟 傷害恐喝十八犯
監督:中島貞夫
企画:俊藤浩滋、橋本慶一
原案:斯波道男
脚本:佐治乾、蘇武道夫
撮影:山岸長樹
照明:中山治雄
録音:荒川輝彦
美術:井川徳道
装置:近藤幸一
装飾:西田忠男
美粧・結髪:東和美粧
衣裳:豊中健
擬斗:土井淳之祐
記録:田中美佐江
編集:宮本信太郎
音楽:広瀬健次郎
進行主任:俵坂孝宏
助監督:篠塚正秀、深尾道典
演技事務:伊駒実麿
スチール:藤本武
出演:菅原文太、川地民夫、渡瀬恒彦、北林早苗、女屋実和子、三島ゆり子、遠藤辰雄、天津敏、待田京介、殿山泰司、菅貫太郎、高宮敬二、国一太郎、八木孝子、武智豊子、北村英三
1972年日本・東映東京撮影所/シネスコサイズ・カラー88分35mmフィルム
まむしの兄弟 傷害恐喝十八犯 -DVD-
本作はゲオ宅配レンタルでご覧になれます。


遠藤辰雄                     菅原文太、川地民夫

映画「風の視線」


園井啓介                        新珠三千代

今回は川頭義郎監督1963年製作「風の視線」をピックアップする。
本作は、松本清張氏原作のメロドラマであるが、冗長な流れで展開する三角関係で終始する。60年代の世相、男女の地位などが明確に反映された背景が現代ではありえず、逆におもしろかった。


岩下志麻                          佐田啓二

【ストリー】
亜矢子(新珠三千代)は夫重隆(山内明)との愛なき結婚にすっかりつかれ果てていた。外国に赴任している夫の留守を、視力を失った母堂總子(毛利菊枝)と暮らしていた。そうした美貌の人妻亜矢子に、新進のカメラマン奈津井(園井啓介)は憧れを持っていた。だが、彼女のすすめるままに千佳子(岩下志麻)と簡単な見合結婚をしてしまった。千佳子は亜矢子の夫重隆に誘惑されて、短かい愛の交渉をもった暗い過去があった。この結婚にはこういった暗い影があった。亜矢子は、夫の留守中に知り合った大新聞の事業部の次長久世(佐田啓二)が、心のよりどころとなりそれが愛にかわっていた。久世は、画期的な企画に敏腕をふるって業界にその名を知られていたし、若い芸術家達に絶大な信頼があった。しかし、彼もまた亜矢子と同じように、愛なき結婚で結ばれた名前だけの妻(奈良岡朋子)と別居した生活を送っていた。そんなところへ、重隆が突然帰国してきた。この帰国は複雑な人間関係に大きな波紋を投げかけた。この帰国を知った千佳子は、荒廃した自分の中に真実の愛を確かめようとして重隆を訪れた。しかし、彼はただ千佳子の身体を求めるだけだった。彼女は現在の生活までも捨てようとした自分の愚かさを知って、奈津井のアパートから姿を消した。一方、久世の妻英子は夫と亜矢子の仲にしっと心をもやし、帰国早々の重隆に中傷した。重隆は亜矢子との離婚を認めず、最後まで彼女を苦しめようと図った。そんな時、重隆は密輸であげられた。亜矢子はこれで夫とは絶対別れられないと決心し、久世を川治温泉に誘って一夜を過ごした。そうした亜矢子の心を知って久世は、みずから進んで、佐渡の支局へ転勤した。そんな頃、荒んだ生活の奈津井のもとに千佳子が帰ってきた。若い二人はお互の愛の傷を見詰め合うことによって、新しい愛の生活に出発しようとする勇気と意志を持ったのだ。一方、英子は東京から佐渡へ渡る気になれず、自分から久世に別れを告げた。そして、獄窓の重隆も亜矢子との離婚に心から同意するようになっていた。亜矢子と久世の結ばれる日は、もう間近なのだ。


岩下志麻、新珠三千代                    山内明

奈良岡朋子                          園井啓介

題名:風の視線
監督:川頭義郎
製作:脇田茂
原作:松本清張
脚本:楠田芳子
撮影:荒野諒一
照明:飯島博
録音:松本隆司
整音:沼上精一
美術:岡田要
装置:佐須角三
装飾:深沢重雄
衣裳:吉田幸七
編集:杉原よ志
音楽:木下忠司
進行主任:峰順一
助監督:中新井和夫
撮影助手:内海収六
照明助手:荒木勝
録音助手:佐藤広文
渉外事務:秦野賢児
スチール:堺謙一
出演:岩下志麻、新珠三千代、園井啓介、佐田啓二、山内明、滝田裕介、奈良岡朋子、加藤嘉、高宮敬二、山内明、毛利菊枝、中村たつ、小林トシ子、松本清張
1963年日本・松竹/シネスコサイズ・モノクロ105分35mmフィルム
風の視線 -DVD-
本作はゲオ宅配レンタルでご覧になれます。


園井啓介、岩下志麻                     風の視線

映画「女巌窟王」



万里昌代、三原葉子

今回は小野田嘉幹監督1960年製作「女巌窟王」をピックアップする。
本作は新東宝の二大看板女優のW主演で扇情的に撮られた作品である。この時代に珍しいグラマーな女優さんに、当時の観客は魅了されたのだろう。

万里 昌代
1956年、新東宝に四期スターレットとして入社。同期に北沢典子、三ツ矢歌子、原知佐子、朝倉彩子らがいた。1958年に「スター毒殺事件(監督:赤坂長義)」で初主演。1961年8月に新東宝が倒産したため9月に大映に移籍する。1962年に市川雷蔵主演の「婦系図(監督:三隅研次)」でお蔦役で名を上げる。他に「座頭市物語」など時代劇でヒロイン役を演じた。

三原 葉子
1951年、新東宝に「第一期スターレット」として入社する。「風雲七化け峠(並木鏡太郎監督)」で銀幕デビューする。1958年「人喰海女(監督:小野田嘉幹)」で初主演。以後、新東宝のセクシー路線のトップスターとしてなった。1961年8月に新東宝が倒産したためにフリーランスとして東映を中心に活躍した。「網走番外地 南国の対決」「網走番外地 荒野の対決」など。2013年7月に死去。

共演した作品
1960年「女王蜂と大学の竜」「女体渦巻島」「女巌窟王」など多数。


1969年4月から1976年3月まで東京12チャンネル(現:テレビ東京)で放映されたテレビ映画「プレイガール」に、ゲスト出演している。


万里昌代、沢たまき                由利徹、三原葉子
第4話「青い真珠に手を出すな(1969年)」        第79話「スリラー・浴室の死美人(1970年)」
16mmTV映画「プレイガール」制作:東映テレビプロ


吉田輝雄                   高宮敬二、三原葉子、万里昌代

【ストリー】
港町のキャバレー“ブルー・ムーン”は兇悪な麻薬団の根城だった。ここで踊るルミ(三原葉子)とエミ(万里昌代)は姉妹だった。ボスの岩原(江見俊太郎)はエミを、支配人の矢島(沢井三郎)はルミを、それぞれ情婦にしていた。姉妹の兄である慎一(黒丸良)は船員をしながら、麻薬とは知らず岩原の仕事を手伝った。船は他の麻薬団金竜組に襲われ激怒した岩原の手で慎一は地下牢に閉じこめられた。ルミに好意を抱く武志(高宮敬二)の知らせで、姉妹は慎一を救い出したが、殺し屋の健(沖竜次)に見つかり、慎一は健のナイフに倒れた。姉妹は危険を感じ、脱出を計画した。が、花売娘(梶山純子)に渡した合図のハンケチから事がばれ、岩原の乾分たちに捕えられた。金竜組が大がかりな麻薬運びをするという情報に、岩原組も出発した。離れ島では大乱戦が展開された。金竜を倒すや、岩原はエミとルミに拳銃を向けた。武志も岩原の敵ではなかった。追われて巌窟の奥深く逃げこんだ二人は、数百年前の宝石箱を発見した。沖をヨットで通りかかった青年英次(吉田輝雄)が二人を助けた。数年経った。英次の協力を得た姉妹は二階堂と変名、横浜にアミューズメント・センターを設立するというとこまでこぎつけた。事業の上からも、岩原組とはことごとに衝突した。二人は復讐のチャンスを狙った。岩原の経営するキャバレー“SSS”に対抗して“ハイライト”を開業し、女給を引抜いて“SSS”を事業不振におとし入れることもした。麻薬の購入を誘い、次第に岩原組の崩壊を画策していった。ルミとエミの復讐の炎は、つづいて岩原の身辺をおびやかした--。


江見俊太郎、沢井三郎、沖竜次

題名:女巌窟王
監督:小野田嘉幹
企画:金田光夫
製作:大蔵貢
脚本:内田弘三、小野田嘉幹
撮影:山中晋
照明:傍士議雄
録音:沢田一郎
美術:黒沢治安
音楽:小沢秀夫
編集:神島帰美
製作主任:毛利幸久
助監督:下村堯二
出演:三原葉子、万里昌代、吉田輝雄、江見俊太郎、沖竜二、沢井三郎、大友純、魚住純子、高宮敬二、黒丸良
1960年日本・新東宝/シネスコサイズ・カラー82分35mmフィルム
新東宝映画傑作選 女厳窟王 -DVD-
本作はゲオ宅配レンタルでご覧になれます。


女巌窟王

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