マカロニウエスタン傑作映画DVDコレクション「ミスター・ノーボディ」

ミスター・ノーボディ
ヘンリー・フォンダ
ミスター・ノーボディミスター・ノーボディ

朝日新聞出版より7月7日発売の「マカロニウエスタン傑作映画DVDコレクション」第7号が届いた。二作品のうち今回は「ミスター・ノーボディ」をピックアップする。

ミスター・ノーボディ
テレンス・ヒル

本作でヘンリー・フォンダが演じるジャック・ボーレガードは、音信不通となった弟を探してアコマの墓場に行き着く。そこでテレンス・ヒル演じるノーボディは、ひとつの墓標を見つめながら「サム・ペキンパー、ナボハ族にしちゃいい名だ」と語る。
「昼下がりの決斗(1962)」「ワイルド・バンチ(1969)」などで知られ”最後の西部劇監督”とも称されるサム・ペキンパーは、本作の製作・原案を務めるセルジオ・レオーネとの間に、浅からぬ因縁があったと言われている。
1970年頃、レオーネは次回作「夕陽のギャングたち(1971)」の監督をペキンパーに依頼したものの、実現せずに自らメガホンを撮る事となった。その理由をレオーネは「映画会社の反対」と説明したのだが、同作の脚本家の一人であるルチアーノ・ヴィンチェンツォーニは「断りを入れたのはペキンパー自身だった」と 明かし、さらにレオーネは本作でペキンパーの名を墓標に刻み”自分の方がペキンパーより優れている”という思いを表した」と証言している。真相は分からな いが、この作品に「ワイルド・バンチ」を登場させ、ペキンパーが多用したスローモーションを採り入れるなど、レオーネがペキンパーを強く意識していた事は 批評家たちの一致した意見となっている。
(マカロニウエスタン傑作映画DVDプロダクションノートより)

ミスター・ノーボディミスター・ノーボディ
ミスター・ノーボディ

本作は「荒野の用心棒(1964)」「夕陽のガンマン(1965)」の助監督を務め、セルジオ・レオーネ監督の”愛弟子”と呼ばれたトニーノ・ヴァレリが監督した作品である。レオーネの下で修業を積んだ後、クレイグ・ヒル主演のマカロニ・ウエスタン「さすらいの一匹狼(1966)」で監督デビューを飾ったヴァレリは、ジュリアーノ・ジェンマ、リー・ヴァン・クリーフという2大スターを迎えた「怒りの荒野(1967)」で実力を発揮。再びジェンマを起用した「怒りの用心棒/復讐のダグラス(1969)」 ではサスペンス色を押し出して称賛を浴び、さらに1970年の「ジュールの恋人」がベルリン映画祭に出品される等、監督としての地位を確立していた。こう した実績を引っさげて、恩師レオーネがプロデュースする「ミスター・ノーボディ」の演出を任されたのである。ところが、本作の撮影終了後にレオーネは、 オープニング、ボーレガードとワイルドバンチとの決斗、ボーレガードとノーボディとの決闘、という最重要シーンは「私が演出した」と発言。これに対して ヴァレリが、レオーネからの影響とプロデューサーとしての関与は認めながらも、演出については頑なに否定した為、両者の関係は完全に拗れてしまう。恩師・ 愛弟子という間柄だったレオーネとヴァレリは、その後、二度と一緒に仕事する事はなかったのである。
(マカロニウエスタン傑作映画DVDプロダクションノートより)

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次回発売予定作品

7月21日発売予定          8月4日発売予定


映画「ミスター・ノーボディ」当ブログ2013年2月12日公開

ミスター・ノーボディミスター・ノーボディ
ヘンリー・フォンダ                 テレンス・ヒル

今回はトニーノ・ヴァレリ監督1974年製作「ミスター・ノーボディ(MY NAME IS NOBODY)」をピックアップする。伝説のガンマンにハリウッドの大御所ヘンリー・フォンダ、不思議な風来坊に「皆殺しのジャンゴ」のテレンス・ヒルを配し音楽をエンニオ・モリコーネが担当している。
ヘンリー・フォンダは、トニーノ・ヴァレリ氏の師匠であるセルジオ・レオーネ監督「ウエスタン」と本作のみマカロニウエスタンに出演している。さすが大御所を迎えるだけあって両作共にオープンセット、美術が豪華である。尚、本作の一部をセルジオ・レオーネ監督が演出しているそうである。

ミスター・ノーボディミスター・ノーボディ

【ストリー】
ここはアメリカ南西部の小さな田舎町。初老の早射ちガンマン、ジャック・ボーレガード(ヘンリー・フォンダ)が、町の小さな電報局に立ち寄る。ニューオリ ンズからヨーロッパへ向けて出航する船の出発日時を確認するためだ。彼はガンマン稼業から足を洗い、ヨーロッパで残り少ない余生を静かに送る決心をしてい た。彼は床屋で待ちぶせていた三人の無頼漢を難なく片づけると、小さな食堂に入り食事を注文した。そこへ金髪の若者(テレンス・ヒル)が入ってきて、何か 入ったバスケットを渡した。バスケットの中味は爆弾だった。やがて、ボーレガードは町はずれの墓地に立った。そこには金鉱の利権争いで殺された弟のネバ ダ・キッドの墓がある。背後に人の気配を感じ、ふり返るとさっきの若者が立っていた。若者は自ら雑魚と名のり、「あんたは俺の英雄さ、あんたの最後をこの 眼でみたいのさ。この町の無法者を一人で片づけりゃ引退土産にふさわしい語り草になるぜ」といった。そのとき、凄い地鳴りがした。砂埃をあげて150人の ワイルド・バンチの登場だ。ボーレガードが線路の土手に三挺のカービン銃を準備するのを、ノーボディは冷やかに見つめていた。やがて1対150の壮烈な銃 撃戦が展開されていった。ボーレガードは正確に狙いを定め、ダイナマイトが入っている敵の鞍を片はしから爆破した。戦いは終わった。ボーレガードとノーボ ディは盗んだ機関車でニューオリンズに向かう。だがボーレガードが生きている限り、彼を殺してその後釜に坐ろうとする野望に燃えたガンマンが彼を追うだろ う。それから逃れる手はただひとつ--ボーレガードが死ぬことだ。ニューオリンズに到着したボーレガードとノーボディは遂に宿命の対決に決着をつけなけれ ばならない。二人の拳銃が同時に火を吹く。次の瞬間、地面に崩れおれたのはボーレガードだった。だが、この決闘はボーレガードの伝説に終止符をうつための 二人の仕組んだ芝居だった。船のなかで、ボーレガードはノーボディに手紙を書いた。「君はもう雑魚ではない。有名人だ。今に大勢のノーボディが君の命を狙 うだろう……」。

ミスター・ノーボディミスター・ノーボディ

題名:MY NAME IS NOBODY/IL MIO NOME E NESSUNO
邦題:ミスター・ノーボディ
監督:トニーノ・ヴァレリ
製作総指揮:クラウディオ・マンシーニ
製作:フルヴィオ・モルセラ
原案:セルジオ・レオーネ
脚本:エルネスト・ガスタルディ
撮影:ジュゼッペ・ルッツォリーニ、アルマンド・ナンヌッツィ
音楽:エンニオ・モリコーネ
撮影機材:パナビジョン
現像:テクニカラー
出演:ヘンリー・フォンダ、テレンス・ヒル、レオ・ゴードン、ジェフリー・ルイス、ジャン・マルタン、マリオ・ジロッティ、R・G・アームストロング
1974年イタリア・フランス・西ドイツ合作/シネスコサイズ・テクニカラー115分35mmフィルム
ミスター・ノーボディ [DVD]

ミスター・ノーボディミスター・ノーボディ
ヘンリー・フォンダ                テレンス・ヒル

映画「ビリー・ザ・キッド 21才の生涯」

ビリー・ザ・キッド 21才の生涯ビリー・ザ・キッド 21才の生涯
ジェームズ・コバーン             クリス・クリストファーソン

今回はサム・ペキンパー監督1973年製作「ビリー・ザ・キッド 21才の生涯(PAT GARRETT AND BILLY THE KID)」をピックアップする。本作は、数々の名作を世に贈り届け、1984年にこの世を去った巨匠・サム・ペキンパー監督が21歳の若さで死んだ希代の無法者ビリー・ザ・キッドと彼を追う保安官のパット・ギャレットを描いたビフテキウエスタン(アメリカ西部劇)だ。偉大なフォークシンガーであるボブ・ディランが出演し音楽を担当している。また本作の1973年のオリジナル版の後に1988年、2005年版と編集を変えた3篇がある。

ビリー・ザ・キッド 21才の生涯ビリー・ザ・キッド 21才の生涯
ボブ・ディラン

【ストリー】
無法者の楽園、ニュー・メキシコ・テリトリーのフォート・サムナーでビリー・ザ・キッド(クリス・クリストファーソン)は、仲間たちと陽気な日々を送っていた。ある日、バット・ギャレット(ジェームズ・コバーン)がひょっこり現われ、これからシェリフになると告げた。彼は、1匹狼でみんなから煙ったがられていた無法者だが、大分年下のビリーと不思議に気があった。さらにギャレットは、親友ビリーに土地の有力者たちの意向を伝え、「5日以内にここを去れ」と警告した。しかし、ビリーが彼の警告を無視したのでギャレットはビリーを逮捕し留置所にぶち込んだ。縛り首が8日後に迫り、ギャレットが所用で町をでていた時、ビリーは拳銃を手に入れ、留守を預かるジェリフ代理2人を射ち殺して、群衆の見守る中を悠然と町から出て行った。町に戻ったギャレットは、アラモサ・ビルを新たな代理に命じて後を追った。ギャレットは彼がメキシコへ逃げる事を祈った。しかし、ビリーはフォート・サムナーに戻って、友人や住民から大歓迎されていた。見知らぬ男バートに挑戦され、彼やその仲間を射殺した。その時ビリーに加勢した若者エイリアス(ボブ・ディラン)と友達になり、また美しい娘マリア(リタ・クーリッジ)を知った。ここは居心地がよかった。一方、ギャレットはゆっくりビリーを追っていた。ベイコスでは無法者のブラック・ハリスからビリーに関する情報を掴もうとして老保安官ベイカーと夫人(カティ・フラドー)を使いベイカーを死なせてしまう。山中でキャンプをしている時、ウォーレス知事(ジェイソン・ロバーズ)から任命されたシェリフ代理ポー(ジョン・ベック)に出合ったが、肌が合わず、レミュエル(チル・ウィルス)の店で別行動をとることにした。その頃、ビリーは友人たちにメキシコに行くよう説得されていたが仲仲腰を上げなかった。しかし、故郷のメキシコに帰る老パコから、身の安全のため国境を越えるようすすめられ、ついに無法者の楽園を去る決心をした。ビリーはその途中、パコとその家族がチザムの部下たちに襲われている所に行き合い、暴漢どもを射殺したが、パコは、間もなく息を引き取った。ビリーは、弱い者いじめをするチザムや、ウォーレスに激しい怒りを覚え、再びフォート・サムナーに舞い戻った。ギャレットはポーやシェリフのキップ・マッキニー(リチャード・ジャッケル)に出合い、フォート・サムナーに向かった。彼らがマックスウェルの家に到着した時、その奥の部屋ではビリーとマリアがベットを共にしていた。その夜、ビリーはギャレットの1弾のために、21歳の生涯を終えた。翌朝ギャレットは静かにフォート・サムナーに立った。人々は黙って見守っていたが、彼らの気持ちを代表するかのように幼い男の子がギャレットに石を投げつけた。ギャレットはふり返らなかった。

ビリー・ザ・キッド 21才の生涯ビリー・ザ・キッド 21才の生涯

題名:PAT GARRETT AND BILLY THE KID
邦題:ビリー・ザ・キッド 21才の生涯
監督:サム・ペキンパー
製作:ゴードン・キャロル
脚本:ルディ・ワーリッツァー
撮影:ジョン・コキロン
編集:ロジャー・スポティスウッド、ガース・クレーヴン、ロバート・L・ウォルフ、リチャード・ハルシー、デイヴィッド・バーラトスキー、トニー・デ・ザラガ
音楽:ボブ・ディラン
撮影機材:パナビジョン
現像:メトロカラー
出演:ジェームズ・コバーン、クリス・クリストファーソン、リチャード・ジャッケル、カティ・フラドー、チル・ウィルス、ジェイソン・ロバーズ、ボブ・ディラン、R・G・アームストロング、ルーク・アスキュー、ジョン・ベック、リチャード・ブライト、リタ・クーリッジ
1973年アメリカ/シネスコサイズ・カラー108分35mmフィルム
ビリー・ザ・キッド 21才の生涯 特別版 [DVD]
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ビリー・ザ・キッド 21才の生涯ビリー・ザ・キッド 21才の生涯